30代から声優を目指せる?未経験で始める方法・費用・現実を解説

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「30代から未経験で声優を目指すのは遅い?」

「会社を辞めて専門学校へ通わないと声優になれない?」

「養成所へ入るには、どのくらいの費用が必要?」

声優に明確な定年や資格制度はないため、30代から声優を目指すこと自体は可能です。

実際に、年齢の上限を設けていないオーディションや、30代でも応募できる養成所があります。

ただし、30代から未経験で始め、人気アニメの主要キャラクターだけで生活できる声優になるのは簡単ではありません。

年齢制限のある募集が存在することに加え、養成所へ通っても事務所所属や仕事が保証されるわけではないためです。

この記事の結論

  • 30代から未経験で声優を目指すことは可能
  • 年齢制限のない一般公募もある
  • 一方で、応募できる養成所や新人オーディションは少なくなる
  • 養成所の費用は週1回で年間30万~50万円前後が一つの目安
  • 専門学校では年間100万円以上かかる場合がある
  • 最初から仕事を辞めず、働きながら学ぶ方法が現実的
  • アニメだけでなく、ナレーションやオーディオブックなども視野に入れる

この記事では、30代から声優を目指す方法、必要な費用、年齢による不利、働きながら挑戦する手順を解説します。

30代から未経験で声優を目指せる?

30代からでも声優を目指せます。

声優として活動するために、必ず取得しなければならない国家資格や年齢資格はありません。

2026年に開催された「第20回81オーディション」では、記念大会として年齢制限が撤廃されました。応募資格は、声優・俳優として活動するための日本語能力を持つ男女とされています。

このように、30代でも応募できる大手声優事務所の一般公募は存在します。

参考:81プロデュース「第20回81オーディション応募要項」

ただし、「応募資格がある」ことと「合格しやすい」ことは同じではありません。

事務所は、演技力、声質、表現力、将来性、継続して活動できる環境などを総合的に判断します。

30代の応募者は、若い応募者と同じことをするだけでなく、これまでの人生経験や社会経験をどのように演技へ生かせるかが重要になります。

30代から声優を目指すのが難しい理由

年齢制限のあるオーディションがある

声優オーディションや養成所の中には、「25歳まで」「30歳くらいまで」「35歳まで」などの上限を設けているところがあります。

特に新人育成を目的とした事務所では、長期的に育成できる若い人材を対象としている場合があります。

30代になるとすべての募集に応募できなくなるわけではありませんが、選択肢が減ることは事実です。

若い応募者と同じ新人枠で競うことになる

未経験で養成所へ入れば、10代や20代の受講生と一緒に基礎から学ぶ場合があります。

若い応募者には、長く育成できることや、学生役・アイドル的な展開へ対応しやすいという強みがあります。

その中で30代の応募者が評価されるには、単に「声が良い」だけでなく、次のような要素が必要です。

  • 台本を理解する読解力
  • 演出の指示へすぐ対応する力
  • 社会人としての礼儀や連絡の正確さ
  • 安定して収録へ参加できる生活環境
  • 年齢相応の人物を表現できる経験

養成所を卒業しても所属できるとは限らない

声優養成所へ入ることと、声優事務所に所属することは別です。

養成所の修了時に所属オーディションが行われ、合格した人だけが預かり所属やジュニア所属へ進むケースがあります。

また、事務所に所属しても、継続的に仕事が入るとは限りません。

「養成所へ入れば声優になれる」「卒業すればアニメに出演できる」と考えて高額な契約を結ばないようにしましょう。

生活費と訓練時間の両立が必要

30代では、家賃、保険料、家族、仕事など、10代や20代より生活上の責任が増えている場合があります。

養成所の授業料だけでなく、レッスンへ通う時間や交通費も必要です。

仕事を辞めて収入がなくなると、オーディションへ挑戦し続ける前に生活が苦しくなる可能性があります。

30代から声優を目指す主な方法

方法特徴30代との相性
一般公募オーディション事務所所属や特待生を目指す年齢制限の確認が必要
声優養成所発声・滑舌・演技を学ぶ週1クラスなら仕事と両立しやすい
声優専門学校平日に幅広く学ぶ費用と通学時間の負担が大きい
演劇・朗読スクール演技力や台本読解を身につける基礎作りに利用しやすい
宅録・フリー活動企業動画や同人作品などへ応募する副業として始めやすい

年齢制限のない一般公募へ応募する

声優事務所や制作会社が開催する一般公募には、年齢制限を設けていないものがあります。

募集情報は、オーディション情報サイトだけでなく、必ず主催者の公式サイトで確認してください。

確認したい項目は次のとおりです。

  • 応募できる年齢
  • 未経験でも応募できるか
  • 合格後は所属か養成所入所か
  • 合格後に必要な費用
  • レッスンや活動を行う地域
  • 仕事や他の事務所との契約条件

一般公募の詳しい探し方や怪しい募集の特徴は、以下の記事で解説しています。

未経験でも応募できる声優オーディションとは?一般公募の探し方と怪しい募集の見分け方

仕事を続けながら週1回の養成所へ通う

30代の未経験者にとって比較的現実的なのが、仕事を続けながら週1回程度の養成所へ通う方法です。

収入を維持しながら、発声、滑舌、演技、マイク前の動きなどを学べます。

養成所によって応募年齢や所属先が異なるため、次の点を比較しましょう。

  • 30代でも入所できるか
  • 初心者向けの基礎クラスがあるか
  • 運営する声優事務所はどこか
  • 修了時に所属審査があるか
  • 年間で必要な費用総額
  • 平日夜間や土日に通えるか

演劇や朗読から基礎を身につける

声優は「声を使う仕事」ですが、土台となるのは演技です。

声を作ることばかり考えるより、人物の目的、感情、相手との関係を読み取る力を身につける必要があります。

近くに年齢条件の合う声優養成所がない場合は、劇団のワークショップ、朗読講座、話し方教室などから始める方法もあります。

ただし、声優特有のマイクワークや映像に合わせる技術は、別途学ぶ必要があります。

宅録から実績を作る

現在は、企業動画、商品紹介、音声ガイド、同人ゲーム、ボイスドラマ、YouTube動画など、オンラインで声を募集する案件もあります。

自宅録音で応募できるため、地方在住者や会社員でも始めやすい方法です。

一方で、低単価案件や無償案件も多く、実績がそのまま商業アニメへの出演につながるとは限りません。

応募前には、報酬、修正回数、音声の利用期間、二次利用、AI学習への利用可否を確認してください。

30代から声優を目指す場合の費用

必要な費用は、養成所、専門学校、独学のどれを選ぶかによって大きく変わります。

学び方費用の目安
独学・単発講座年間数千円~10万円程度
週1回の声優養成所年間30万~50万円前後
週2回以上の養成所年間40万~70万円前後
全日制の養成所年間80万~120万円前後
声優専門学校年間100万~160万円前後

※金額は入所金・授業料を中心とした目安です。学校や年度によって異なり、教材費、交通費、写真撮影費などが別途必要になる場合があります。

一例として、アプトラボの公式募集要項では、入所金16万5,000円、年間授業料33万円と案内されています。初年度は合計49万5,000円です。

一方、専門学校では年間100万円を超える例もあります。東京アニメーションカレッジ専門学校の2026年度案内では、1年次の納入金が135万円で、別途教材費などが必要とされています。

参考:

授業料以外に必要になる費用

養成所を比較するときは、入所金と授業料だけで判断しないようにしましょう。

  • オーディション受験料
  • 交通費・宿泊費
  • 宣材写真の撮影費
  • ボイスサンプルの収録費
  • 教材費・施設利用料
  • 発表会や舞台の参加費
  • 衣装代
  • パソコンや録音機材

地方から東京へ通う場合は、授業料より交通費の負担が大きくなることもあります。

最初から高額な機材は必要ない

未経験の段階で、高額なマイクや防音室を購入する必要はありません。

まずはスマートフォンで自分の声を録音し、発音、息の音、話す速度、文章の意味が伝わっているかを確認できます。

宅録案件へ応募する段階になってから、必要に応じてマイクやオーディオインターフェースを検討しましょう。

30代で声優を目指すメリット

人生経験を演技へ生かせる

30代になるまでに経験した仕事、人間関係、恋愛、挫折、責任などは、人物を理解する材料になります。

若い声を無理に作ることだけでなく、会社員、親、教師、上司、医師、店員など、年齢相応の役を自然に演じられる可能性があります。

社会人としての基本が身についている

声優の仕事では、演技力以外の部分も見られます。

  • 遅刻をしない
  • 連絡へ正確に返信する
  • 守秘義務を守る
  • 演出の指示を素直に受ける
  • 共演者やスタッフへ配慮する

社会人経験があれば、これらを強みにできる可能性があります。

費用を自分で管理しやすい

安定した仕事や収入があれば、生活を維持しながらレッスンを受けられます。

家族に高額な学費を負担してもらうのではなく、自分で予算を決められる点も30代の強みです。

自分に合う活動を判断しやすい

30代では、自分の得意不得意や働き方の希望がある程度見えている人も多いでしょう。

アニメ、吹き替え、ナレーション、朗読、司会、宅録などの中から、自分の声や生活に合う分野を選びやすくなります。

30代で狙いやすい声の仕事はある?

「30代なら簡単に受注できる分野」があるわけではありません。

しかし、アニメの少年少女役だけに絞らず、声を使う仕事全体へ視野を広げることは重要です。

  • 企業紹介動画のナレーション
  • 商品・サービスの説明音声
  • eラーニング教材
  • オーディオブック
  • 外国映画や海外ドラマの吹き替え
  • ゲーム・アプリのキャラクターボイス
  • ボイスコミック
  • 館内放送・音声ガイド
  • イベント司会
  • 同人作品・インディーゲーム

企業向けナレーションでは、若さよりも聞き取りやすさ、信頼感、修正への対応力が重視される場合があります。

30代の社会人経験が、内容を理解して落ち着いて伝える力につながる可能性があります。

30代からアニメ声優を目指す現実

30代からアニメへ出演する可能性はゼロではありません。

ただし、アニメの主要キャラクターだけを目標にすると、応募できる新人枠が少なく、非常に厳しい競争になります。

また、出演できても、1作品だけで生活できるとは限りません。

アニメの仕事を希望しながら、ナレーション、ゲーム、オーディオブック、舞台、司会、会社員などを組み合わせて生活する人もいます。

目標を次のように段階分けすると、進捗を判断しやすくなります。

  1. 発声と滑舌を改善する
  2. 台本を読んで人物を演じられるようにする
  3. 人前やマイク前で演技する
  4. ボイスサンプルを作る
  5. オーディションへ応募する
  6. 小さな案件でも有償の仕事を経験する
  7. 事務所所属や継続受注を目指す

最初から「人気声優になれるか」だけで判断すると、途中の成長や小さな実績が見えなくなってしまいます。

仕事を辞めて声優を目指すべき?

未経験の段階で、いきなり現在の仕事を辞めることはおすすめしません。

声優養成所へ通っても、卒業後の収入は保証されないからです。

まずは仕事を続けながら、週1回のレッスンや単発講座へ参加し、自分が本当に演技を続けられるか確認しましょう。

退職を検討するのは、次のような状況になってからでも遅くありません。

  • 事務所所属が決まった
  • 平日の収録依頼が増えた
  • 声の仕事から継続的な収入が得られている
  • 半年から1年分の生活費を確保できた
  • 勤務時間を減らしても生活できる見通しが立った

正社員からいきなり無職になるのではなく、時短勤務、シフト勤務、在宅勤務、副業などを活用して活動時間を増やす方法もあります。

30代未経験者が最初の1年間でやること

1~2か月目:自分の声を知る

  • スマートフォンで朗読を録音する
  • 発音、滑舌、声量、話す速度を確認する
  • 好きな声ではなく、伝わる声を意識する

3~4か月目:体験レッスンへ参加する

  • 年齢条件の合う養成所を3校程度調べる
  • 体験授業や説明会へ参加する
  • 費用総額と所属審査について質問する

5~8か月目:基礎レッスンを継続する

  • 腹式呼吸、発声、滑舌を学ぶ
  • セリフとナレーションの違いを知る
  • 講師から指摘された課題を録音して比較する

9~12か月目:外部評価を受ける

  • 小規模な朗読会や発表会へ参加する
  • ボイスサンプルを作る
  • 条件の合う一般公募へ応募する
  • 継続するか、費用と成長を振り返る

1年間取り組んだ後に、演技を続けたい気持ち、講師からの評価、生活への負担を確認し、次の一年へ進むか判断しましょう。

養成所を選ぶときのチェックポイント

確認項目見るポイント
年齢条件30代でも応募できるか
運営元事務所直営か、独立スクールか
費用入所金・授業料・教材費・追加費用の総額
授業日仕事と両立できる曜日・時間か
所属審査誰が受けられ、何人程度が進めるのか
実績直近の所属者・出演者が確認できるか
契約中途解約や返金の条件が明記されているか

「有名声優が講師」「養成所生でも出演できる」という宣伝だけでなく、費用と卒業後の進路を確認することが大切です。

オーディション後に突然高額なレッスン契約を提示され、その日のうちに契約を迫られた場合は、必ず持ち帰って検討してください。

30代から声優を目指す場合のよくある質問

35歳からでも声優を目指せますか?

年齢上限のないオーディションや養成所であれば目指せます。ただし、「35歳まで」とする募集では、応募時点や入所時点の年齢を確認してください。

演技経験がなくても大丈夫ですか?

初心者向けクラスであれば、未経験から学べます。ただし、入所できることと事務所へ所属できることは別です。

独学だけで声優になれますか?

不可能とはいえませんが、自分では演技の癖や発音の問題に気づきにくいため、講師や演出家から指導を受ける機会を作るのがおすすめです。

声が普通でも声優になれますか?

珍しい声だけが声優の条件ではありません。聞き取りやすさ、演技、台本の理解、演出への対応力も重要です。

30代は若い役を演じられませんか?

実年齢と役の年齢は必ずしも一致しません。声質と演技が合えば若い役を演じることもあります。ただし、無理に高い声を作るだけでは不自然になりやすいため、まず自然な発声を身につけましょう。

養成所へ何年通えば声優になれますか?

期間に決まりはありません。1~2年で所属審査へ進む人もいますが、養成所を修了しても所属できないことがあります。

声優だけで生活できるようになりますか?

養成所への入所や事務所所属だけでは、生活できる収入は保証されません。最初は本業やアルバイトを続けながら活動する方が安全です。

まとめ|30代からでも目指せるが生活を守る設計が必要

30代から未経験で声優を目指すことは可能です。

一方で、年齢制限のある募集や若い応募者との競争があり、簡単な道ではありません。

  • 年齢制限のない一般公募は存在する
  • 30代でも入れる養成所や初心者クラスがある
  • 週1回の養成所は年間30万~50万円前後が目安
  • 専門学校では年間100万円以上かかる場合がある
  • 養成所を卒業しても所属や出演は保証されない
  • 未経験の段階では仕事を辞めずに始める
  • アニメ以外のナレーションや音声案件にも目を向ける
  • 30代の社会経験を演技や仕事への対応力として生かす

年齢を理由に、始める前から完全に諦める必要はありません。

ただし、夢だけを理由に生活基盤を手放す必要もありません。

まずは自分の声を録音し、体験レッスンへ参加し、1年間に使える予算を決めるところから始めてみましょう。

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※費用・応募条件は2026年8月時点の公開情報を参考にしています。入所・応募前には、必ず各学校・養成所・事務所の最新募集要項をご確認ください。

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