ライブハウスやコンサートへ行く際に、「耳栓をした方がいいの?」「耳栓をすると音楽が聞こえなくならない?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
ライブ用耳栓は、周囲の音を完全に遮断することを目的としたものではありません。製品によって違いはありますが、音楽のバランスをできるだけ保ちながら、耳に届く音量を抑えるように設計された商品があります。
大きな音が苦手な方、ライブ後に耳の違和感を覚えた経験がある方、ライブへ頻繁に通う方は、持ち物のひとつとして検討する価値があります。
この記事では、ライブ用耳栓の必要性、普通の耳栓との違い、遮音性能やサイズの選び方、100均の耳栓で代用できるかを解説します。
この記事の結論
- 大音量が不安な方やライブへ頻繁に行く方は、ライブ用耳栓を準備候補に入れる
- 音楽用に設計された耳栓は、音量を抑えながら歌や演奏を聞き取りやすくすることを目指している
- 遮音性能の数値だけでなく、フィット感・イヤーチップ・ケースも確認する
- 耳栓を着けていても、スピーカーの近くに長時間滞在しないなどの対策が必要
ライブ用耳栓は必要?
すべての人が必ずライブ用耳栓を着けなければならないわけではありません。しかし、大きな音に長時間さらされる機会を減らす手段として、耳栓を用意しておくことには意味があります。
世界保健機関(WHO)は、安全なリスニングのための対策として、音量や音にさらされる時間を意識すること、スピーカーなどの音源から距離を取ること、騒がしい場所では耳栓などの聴覚保護具を使うことを挙げています。
特に次のような方は、ライブ用耳栓を検討してみましょう。
- ライブハウスの大きな音が苦手
- スピーカーの近くになる可能性がある
- ライブ後に耳が詰まったように感じたことがある
- 終演後に「キーン」という音が気になったことがある
- 毎月何度もライブや特典会へ行く
- フェスなどで長時間音楽を聴く
- 子どもと一緒にライブへ行く
耳栓は、音に関するリスクを完全になくすものではありません。耳栓を着けたうえで、スピーカーから離れる、途中で静かな場所へ移動する、長時間の滞在を避けるといった対策も組み合わせましょう。
ライブ用耳栓をすると音楽が聞こえにくくなる?
耳栓を着けると、何も着けていない状態より音量は小さくなります。ただし、ライブ用・音楽用に設計された耳栓は、単純にすべての音を強く遮断するのではなく、音楽の聞こえ方をできるだけ保ちながら音量を抑えることを目的としています。
そのため、適切に装着できれば、ボーカル、演奏、MCを聞きながらライブを楽しめる商品があります。
一方で、実際の聞こえ方は次の条件によって変わります。
- 耳栓の遮音性能
- 耳栓の形状
- イヤーチップの大きさ
- 耳への挿入具合
- ライブ会場の音響
- スピーカーからの距離
- 本人の耳の形や音の感じ方
「高性能な耳栓なら必ず音質がよくなる」というものではありません。初めて使う場合は、ライブ当日に開封するのではなく、自宅で音楽を流しながら装着感を確認しておくと安心です。
ライブ用耳栓と普通の耳栓の違い
| 比較項目 | ライブ用・音楽用耳栓 | 一般的な耳栓 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 音楽を聞きながら音量を抑える | 周囲の騒音をできるだけ遮る |
| 音の聞こえ方 | 音域のバランスを保つように設計された商品がある | 音がこもって聞こえる場合がある |
| 素材 | シリコン製などの再利用型が中心 | フォーム、シリコン、ワックスなど |
| 価格 | 比較的高め | 低価格の商品も多い |
| 付属品 | 交換用イヤーチップ、ケース、ストラップなど | 商品によって異なる |
睡眠用や作業用のフォームタイプは、騒音を広く抑えることを重視しているため、ライブでは歌やMCがこもって感じられる可能性があります。
ライブの臨場感を残したい場合は、「音楽用」「ライブ用」「ミュージシャン向け」などと記載された商品から選ぶと目的を合わせやすくなります。
ライブ用耳栓を選ぶ5つのポイント
1.遮音性能を確認する
耳栓のパッケージや商品ページには、SNRやNRRといった遮音性能の指標が記載されていることがあります。
数値が高いほど遮音性能が高い傾向がありますが、SNRとNRRは測定・算出方法が異なるため、数字だけをそのまま横並びにはできません。
また、ライブでは遮音性能が高ければ高いほどよいとも限りません。遮音しすぎると、音楽の迫力だけでなく、場内アナウンスや周囲の声も聞こえにくくなる可能性があります。
購入時には、数値だけでなく、メーカーが想定している用途も確認しましょう。
2.イヤーチップのサイズを確認する
耳栓と耳の間に隙間があると、商品本来の性能を十分に発揮できない場合があります。反対に、大きすぎるイヤーチップを無理に入れると、痛みや圧迫感につながります。
初めて購入する場合は、S・M・Lなど複数サイズのイヤーチップが付属する商品が選びやすいでしょう。
耳の穴が小さい方は、XSサイズの有無も確認してください。
3.ライブ中に外れにくい形を選ぶ
ライブ中は、拍手をしたり、ペンライトを振ったり、周囲に合わせて体を動かしたりします。耳栓が緩いと、いつの間にか外れて紛失する可能性があります。
イヤーチップを交換できる商品や、耳の形に合わせて固定しやすい商品が便利です。ただし、きつすぎるものを長時間使うと痛くなることもあるため、自宅で試着しておきましょう。
4.収納ケースと紛失防止ストラップを確認する
ライブ用耳栓は小さいため、バッグやポーチへそのまま入れると見つけにくくなります。
持ち歩く場合は、次の付属品を確認してください。
- ハードケース
- カラビナ付きケース
- 紛失防止ストラップ
- 左右をまとめて収納できるポーチ
開演前にすぐ取り出せるように、ケースを推し活ポーチやミニバッグの決まった場所へ入れておくと便利です。
5.洗浄方法と交換部品を確認する
繰り返し使用するシリコン製耳栓は、使用後のお手入れ方法も確認しましょう。
本体を水洗いできる商品でも、音響フィルター部分は水洗いできない場合があります。必ず商品の取扱説明書に従ってください。
イヤーチップだけを交換できる商品なら、長期間使いやすくなります。
ライブ用耳栓は3タイプから選ぶと分かりやすい
初心者向け:複数サイズとケースが付属した標準タイプ
初めてライブ用耳栓を購入する方は、複数サイズのイヤーチップと収納ケースが付属した商品が選びやすいでしょう。
自分に合うサイズが分からなくても試しやすく、持ち運びにも困りにくいのが利点です。
音の聞こえ方を重視したい人向け:音楽用フィルタータイプ
ボーカルや演奏のバランスをできるだけ残したい方は、音楽鑑賞用のフィルターを採用した商品を検討します。
会場に合わせたい人向け:遮音レベルを調整できるタイプ
小規模なライブハウス、アリーナ、野外フェスなど、複数の会場で使いたい方には、フィルターやモードによって遮音レベルを変更できる商品も候補になります。
ただし、構造が複雑な商品ほど価格が高くなる傾向があります。ライブへ行く頻度と予算を考えて選びましょう。
100均の耳栓をライブ用として代用できる?
100均でもフォームタイプやシリコンタイプの耳栓が販売されています。忘れたときの応急的な選択肢にはなりますが、ライブでの音楽鑑賞を想定した設計とは限りません。
一般的なフォームタイプは、周囲の音を広く遮ることを目的としているため、音楽やMCがこもって聞こえる可能性があります。
100均だから危険、高価な商品だから必ず安心ということではありません。次の点を確認して判断してください。
- 用途にライブ・コンサートと記載されているか
- 遮音性能が表示されているか
- 耳に隙間なく装着できるか
- 痛みや圧迫感がないか
- 装着方法が説明されているか
ライブへ何度も行く方や、音楽の聞こえ方を重視する方は、ライブ用として設計された商品を検討した方が使いやすいでしょう。
ノイズキャンセリングイヤホンで代用できる?
ノイズキャンセリングイヤホンと、ライブ用耳栓は目的や仕組みが異なります。
イヤホンのノイズキャンセリング機能は、電車や空調音など一定の環境音を抑える用途では便利ですが、ライブ会場での聴覚保護具として設計されているとは限りません。
また、会場によってはイヤホンの使用がスタッフから見て分かりにくく、録音機器と誤解される可能性もあります。ライブ会場では、聴覚保護を目的として設計された耳栓を選ぶ方が分かりやすいでしょう。
ライブ会場で耳栓を使うタイミング
ライブ当日より前に試着する
当日に初めて開封すると、適切なイヤーチップが分からなかったり、装着方法に迷ったりすることがあります。
自宅で音楽を流し、左右とも無理なく入るか、痛くないか、首を動かしても外れないか確認しておきましょう。
開演前に装着する
会場が暗くなってからでは、耳栓や小さなイヤーチップを落とす可能性があります。客電がついている開演前に装着しておくと落ち着いて準備できます。
スピーカーの正面を避ける
耳栓を着けていても、スピーカーの正面やすぐ近くに長時間いることは避けましょう。
WHOも、大きな音源から距離を取り、騒がしい環境にいる時間を減らし、必要に応じて静かな場所で耳を休ませることを勧めています。
特典会では状況に応じて外す
ライブ後に特典会へ参加する場合、耳栓をしたままではアイドルやスタッフの声が聞き取りにくいことがあります。
会話が必要な場面では周囲の状況を確認して外し、すぐケースへ収納しましょう。ポケットへ直接入れると紛失しやすいため注意してください。
ライブ用耳栓を使う際の注意点
完全な安全を保証する商品ではない
耳栓を着けたからといって、どのような音量や時間でも問題がなくなるわけではありません。
耳栓の性能は、正しく装着できているか、耳に合っているか、会場の音量や滞在時間などによって変わります。
痛みがある場合は無理に使わない
耳栓を着けて痛い、強い圧迫感がある、気分が悪くなるといった場合は、無理に使い続けないでください。イヤーチップのサイズや形状が合っていない可能性があります。
耳鳴りや聞こえにくさが続く場合は医療機関へ
ライブ後の耳鳴り、耳の詰まり、聞こえにくさなどが続く場合は、自己判断で様子を見続けず、耳鼻咽喉科などの専門家へ相談してください。
この記事は一般的な商品選びを解説するもので、医療上の診断や治療に代わるものではありません。
ライブ用耳栓についてよくある質問
ライブ用耳栓は両耳に必要ですか?
基本的には左右両方へ正しく装着します。片耳だけでは左右の音量差が大きくなり、音楽のバランスも変わって感じられる可能性があります。
耳栓を着けるとMCが聞こえなくなりませんか?
音楽用に設計された耳栓では、MCや歌を聞き取りやすい状態で音量を抑えることを目指した商品があります。ただし、聞こえ方には商品・会場・装着状態による違いがあります。
子どももライブ用耳栓を使えますか?
子ども用としてサイズや対象年齢が明記された商品を選び、保護者が装着状態を確認してください。大人用の商品が子どもの耳に合うとは限りません。
耳栓を忘れた場合はどうすればいいですか?
会場によっては耳栓を販売・配布していることがあります。スタッフへ確認してみましょう。用意できない場合はスピーカーから離れ、長時間大音量にさらされないように休憩を取ることも大切です。
ライブ用耳栓はどこに入れて持ち歩くと便利ですか?
カラビナ付きケースをミニバッグや推し活ポーチへ固定すると、開演前に取り出しやすくなります。衛生面と紛失防止のため、耳栓を裸のままポケットへ入れるのは避けましょう。
ライブ用耳栓は音の聞こえ方とフィット感で選ぼう
ライブ用耳栓は、ライブの音を完全に消すための道具ではありません。音楽を楽しみながら、耳に届く音量を抑えることを目的とした商品です。
選ぶ際は、次の5点を確認しましょう。
- ライブ・音楽鑑賞向けの商品か
- 遮音性能の表示があるか
- 自分の耳に合うイヤーチップが付属するか
- ライブ中に外れにくいか
- 収納ケースやストラップが付属するか
初めての方は、複数サイズのイヤーチップとケースが付属した標準タイプから検討すると選びやすくなります。
ライブへ遠征する方は、耳栓以外の忘れ物もあわせて確認しておきましょう。
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