VTuberのオリジナル曲は、最初に「無理なく歌えるキー」を決めるのが大切
VTuberがオリジナル曲を作るとき、曲調や歌詞と同じくらい大切なのがキーです。
キーが合っていないと、サビが高すぎて苦しい、Aメロが低すぎて聞こえにくい、歌枠で何度も歌えない、録音で何回も録り直しになる、といった失敗が起こりやすくなります。
結論からいうと、VTuberのオリジナル曲に合うキーは、一番高い音を出せるかどうかではなく、何度も歌っても安定する音域で決めるのがおすすめです。
この記事では、VTuberのオリジナル曲に合うキーの決め方、音域の確認方法、参考曲の伝え方、作曲家への相談テンプレートを解説します。
この記事の結論
VTuberのオリジナル曲のキーは、最高音だけで決めず、Aメロ・Bメロ・サビを通して無理なく歌えるかで決めましょう。歌枠で何度も歌う曲なら、サビの最高音に余裕を残すのが大切です。作曲家には、普段歌いやすい曲、苦手な高さ、参考曲の原キー・変更キー、歌枠で使いたいかどうかを伝えると、キーの失敗を減らせます。
キーとは?VTuberのオリ曲でなぜ重要なのか
キーとは、曲全体の高さの基準です。
同じメロディでも、キーを上げると全体的に高くなり、キーを下げると全体的に低くなります。
オリジナル曲では、作曲家がメロディを作る段階で、歌う人に合うキーを考えます。
しかし、依頼時に音域や歌いやすい曲を伝えていないと、完成後に「サビが高くて歌えない」「低音が出ない」と気づくことがあります。
| キーが合っている状態 | キーが合っていない状態 |
|---|---|
| サビを無理なく歌える | サビだけ叫ぶようになる |
| Aメロの言葉が聞き取りやすい | Aメロが低すぎて声が埋もれる |
| 歌枠で何度も歌える | 1回歌うだけで喉が疲れる |
| 録音で安定したテイクを作りやすい | 高音や低音で録り直しが増える |
| 自分の声の魅力が出やすい | 声質よりも苦しさが目立つ |
特にVTuberの場合、完成したオリジナル曲をYouTube投稿だけでなく、歌枠、記念配信、Shorts、ライブで何度も使うことがあります。
そのため、録音で一度だけ出せるキーよりも、活動の中で長く歌えるキーを選ぶことが大切です。
VTuberのオリジナル曲に合うキーの決め方
キーを決めるときは、なんとなく「高めがかわいい」「低めがかっこいい」で決めるより、自分の声で実際に歌える範囲から考えましょう。
1.普段歌いやすい曲を3曲書き出す
まず、普段の歌枠や歌ってみたで歌いやすい曲を3曲ほど書き出します。
このとき、曲名だけでなく、原キーで歌っているのか、キーを上げ下げしているのかもメモしましょう。
作曲家に伝えやすいメモ例
- 曲A:原キーで歌いやすい。サビも無理なく出る
- 曲B:原キーだと高いので、-2で歌っている
- 曲C:Aメロは歌いやすいが、ラスサビの高音が少し苦しい
「この曲が好きです」だけではなく、「このキーなら歌いやすい」と伝えると、作曲家が音域を判断しやすくなります。
2.一番高い音ではなく、安定して出せる音を確認する
キー決めで大事なのは、最高音をギリギリ出せるかではありません。
録音でも歌枠でも、少し余裕を持って出せる高さにする方が安定します。
たとえば、1回だけなら高音が出せても、何度も歌うと苦しくなる場合は、その音を曲の中心に置かない方が安全です。
3.Aメロの低さも確認する
キーを下げるとサビは楽になりますが、AメロやBメロが低くなりすぎることがあります。
低すぎるAメロは、声が小さく聞こえたり、歌詞が聞き取りにくくなったりします。
そのため、キーを決めるときは、サビの高音だけでなく、Aメロの低音も確認しましょう。
4.歌枠で何度も歌えるかを考える
オリジナル曲を歌枠の定番曲にしたいなら、無理なキーは避けた方がよいです。
記念配信で一度だけ歌うなら多少挑戦的なキーでも成立する場合がありますが、毎月・毎週のように歌うなら、余裕のあるキーにした方が長く使えます。
「一番映えるキー」と「何度も歌えるキー」が違う場合は、活動でどう使いたいかを優先して決めましょう。
音域はどう確認する?
自分の音域が分からない場合は、まず普段歌っている曲から確認すると分かりやすいです。
専門的な音名が分からなくても、作曲家には「この曲を原キーで歌える」「この曲は-2で歌っている」と伝えるだけでも参考になります。
音域確認で見るポイント
- 無理なく出る一番低い音
- 無理なく出る一番高い音
- サビで気持ちよく歌える高さ
- 長く伸ばしても苦しくない高さ
- 歌詞が聞き取りやすい低音
- 歌枠で何曲か歌った後でも出せる高さ
音域は「出る音」と「使える音」を分けて考えるのが大切です。
出せるけれど苦しい音は、サビの決め所で一瞬だけ使うなら効果的な場合もあります。
ただし、サビ全体に何度も出てくると、録音や歌枠で負担になりやすいです。
VTuberのキー決めで失敗しやすいパターン
初めてのオリジナル曲では、次のような失敗が起こりやすいです。
- 参考曲の雰囲気だけ伝えてキーを伝えない
- 好きな曲が自分に合うキーとは限らない
- サビの最高音だけで決める
- Aメロの低音を確認しない
- 歌枠で何度も歌う前提を伝えない
- 録音直前までキーを確認しない
- 完成後に「やっぱり高い」と気づく
- キー変更で編曲やMIXの手戻りが増える
特に多いのは、参考曲の雰囲気だけを伝えてしまうケースです。
「この曲みたいにしたい」と言っても、その曲のキーが自分に合うとは限りません。
参考曲は、雰囲気の参考なのか、キーの参考なのか、サビの高さの参考なのかを分けて伝えましょう。
参考曲の伝え方
作曲家へ参考曲を伝えるときは、曲名だけを送るより、「どこを参考にしたいのか」まで書くと伝わりやすいです。
| 伝える内容 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 曲調 | この曲みたいにしてください | 参考曲Aのサビの明るさを参考にしたいです |
| キー | 高すぎない感じで | 参考曲Bは原キーだと高いので、-2くらいが歌いやすいです |
| 歌いやすさ | 歌いやすくしてください | サビで長く伸ばす高音が続くと苦しいです |
| 避けたいこと | いい感じにお願いします | Aメロが低すぎると声が出にくいので避けたいです |
| 用途 | オリ曲を作りたいです | 歌枠で何度も歌う曲にしたいので、余裕のあるキーにしたいです |
参考曲は2〜3曲に絞るのがおすすめです。
多すぎると、どの曲を一番参考にすればよいのか分かりにくくなります。
それぞれの参考曲に対して、「曲調」「サビ」「キー」「歌詞の距離感」など、参考にしたいポイントを分けて書きましょう。
作曲家に伝えるべき音域情報
作曲家へ依頼するときは、次の情報をまとめて送るとキー決めがスムーズになります。
- 普段歌いやすい曲
- 原キーで歌える曲
- キー変更して歌っている曲
- 高すぎて苦手な曲
- 低すぎて苦手な曲
- 地声で出しやすい高さ
- 裏声・ファルセットが使えるか
- ロングトーンが苦しくない高さ
- 歌枠で何度も歌えるキーにしたいか
- 録音だけで映えるキーにしたいか
音名が分かる場合は、「無理なく出る最高音は〇〇くらい」「低音は〇〇以下が苦手」と書くと、さらに伝わりやすくなります。
分からない場合は、曲名とキー変更の情報だけでも大丈夫です。
キー決めの相談テンプレート
作曲家にキーや音域を相談するときは、次のテンプレートを使うと分かりやすいです。
VTuber向け・キー相談テンプレート
はじめまして。VTuberとして活動している〇〇と申します。
オリジナル曲制作にあたり、キーと音域について相談させてください。
【曲の目的】
YouTube投稿用のオリジナル曲として制作したいです。
公開後は、歌枠や記念配信でも何度も歌いたいと考えています。
【普段歌いやすい曲】
・〇〇:原キーで歌いやすいです。
・〇〇:原キーだと少し高いので、-2で歌っています。
・〇〇:Aメロは歌いやすいですが、サビの高音が少し苦しいです。
【苦手な音域】
サビで高音が続く曲は少し苦手です。
低すぎるAメロも声が小さくなりやすいです。
【希望するキー感】
一度だけ高音を見せる曲より、歌枠で何度も安定して歌えるキーにしたいです。
サビは明るく開ける感じにしたいですが、最高音に余裕を残したいです。
【参考曲】
・〇〇:サビの明るさを参考にしたいです。
・〇〇:テンポ感を参考にしたいです。
・〇〇:歌いやすいキー感を参考にしたいです。
この情報をもとに、自分の声に合うキーをご提案いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
キー相談では、「高めで」「低めで」だけではなく、実際に歌っている曲を例に出すのが一番伝わりやすいです。
作曲家側も、歌いやすい高さや避けた方がよい音域を判断しやすくなります。
録音前にキーを確認するタイミング
キーは、できれば作曲の初期段階で確認しましょう。
編曲やMIXまで進んでからキーを変えると、手戻りが大きくなる場合があります。
| タイミング | 確認すること | 理由 |
|---|---|---|
| 依頼前 | 歌いやすい曲・苦手なキーを伝える | 最初の方向性を合わせるため |
| メロディデモ | サビの最高音、Aメロの低さ | 編曲前なら修正しやすいため |
| 仮歌確認 | 実際に口ずさんで歌えるか | 録音前に違和感を見つけるため |
| カラオケ音源受け取り | 録音に使うキーで合っているか | 別キー音源の取り違えを防ぐため |
| 本番録音前 | フルで歌って喉が持つか | 録り直しを減らすため |
本番録音の直前に「やっぱり高い」と気づくと、作曲家や編曲者にも負担がかかります。
デモ段階で一度フルで歌ってみて、苦しい場所を早めに共有しましょう。
キー変更で追加料金や手戻りが起きることもある
キー変更は、タイミングによっては大きな手戻りになります。
メロディだけの段階なら比較的直しやすいですが、編曲、仮歌、MIX、マスタリングまで進んでいると、作業をやり直す範囲が広くなります。
特に、次の段階では注意が必要です。
- 仮歌を録った後のキー変更
- 生楽器を録音した後のキー変更
- ボーカル録音後のキー変更
- MIX後のキー変更
- MVや歌詞動画のタイミングを合わせた後のキー変更
キー変更が無料修正に含まれるかどうかは、依頼先によって異なります。
作曲依頼の修正回数や手戻りについては、以下の記事でも解説しています。
オリジナル曲の修正は何回まで?作曲依頼で手戻りを減らす確認ポイント
VTuberの声質別・キー決めの考え方
声質によって、合いやすいキーやアレンジの考え方は変わります。
ただし、声の高さだけで決めるのではなく、歌ったときに言葉が伝わるか、自分のキャラクターに合うかも大切です。
| 声のタイプ | キー決めの考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 高めで明るい声 | サビを少し高めにすると華やかになりやすい | 高音が続きすぎると疲れやすい |
| 低めで落ち着いた声 | AメロやBメロの雰囲気を生かしやすい | サビで声が埋もれないようにする |
| やわらかい声 | 無理に張らず、自然に伸びるキーを選ぶ | 伴奏が厚すぎると声が隠れやすい |
| 力強い声 | サビの決め所で高音を使うと映えやすい | 全体を高くしすぎると歌枠で疲れやすい |
| ウィスパー寄りの声 | 低中音域の近さを生かすキーも合いやすい | 低すぎると聞き取りにくくなる |
自分では「高い声が出ないからダメ」と思っていても、低中音域に魅力がある場合もあります。
逆に、高音が出る人でも、ずっと高い曲にすると聴き疲れすることがあります。
作曲家には「自分の声をどんなふうに聴かせたいか」も伝えると、キーだけでなくアレンジも合わせやすくなります。
歌いやすいキーにするためのチェックリスト
キーを決める前に、次の項目を確認しましょう。
- 普段歌いやすい曲を3曲伝えたか
- 原キーか、キー変更しているかを書いたか
- 高すぎて苦しい曲を伝えたか
- 低すぎて歌いにくい曲を伝えたか
- サビの最高音に余裕があるか
- Aメロの低音が聞き取りやすいか
- 歌枠で何度も歌う予定か伝えたか
- 録音前にフルで歌って確認したか
- キー変更の修正範囲を確認したか
- 参考曲のどこを参考にするか伝えたか
このチェックリストを使うだけでも、オリジナル曲のキーで失敗する可能性はかなり減らせます。
VTuber・歌い手向け「はじめてのオリ曲制作室」について
初めてのオリジナル曲制作では、キーや音域で迷う人が多いです。
- 自分に合うキーが分からない
- サビが高すぎないか不安
- 歌枠で何度も歌える曲にしたい
- 参考曲をどう伝えればいいか分からない
- 録音前提で無理のない曲を作りたい
- 自分の声の魅力が出るメロディにしたい
こうした悩みがある場合は、最初から専門的な音名を完璧に把握していなくても大丈夫です。
普段歌っている曲、歌いやすい曲、苦手な高さ、活動で使いたい場面を整理するところから始めれば、キーの相談はできます。
VTuber・歌い手向けのオリジナル曲制作を相談したい方へ
「自分の声に合うキーでオリジナル曲を作りたい」「歌枠で何度も歌える曲がほしい」「音域や参考曲の伝え方から相談したい」という方は、楽曲提供ページからご相談ください。
VTuberのオリジナル曲のキーに関するよくある質問
VTuberのオリジナル曲のキーはどう決めればいいですか?
普段歌いやすい曲、苦手な高さ、サビで無理なく出せる音域をもとに決めます。最高音だけでなく、Aメロの低さや歌枠で何度も歌えるかも確認しましょう。
自分の音域が分からなくても依頼できますか?
依頼できます。音名が分からない場合は、原キーで歌える曲、キーを下げて歌っている曲、高すぎて苦しい曲を伝えましょう。
参考曲は何曲くらい送ればいいですか?
2〜3曲がおすすめです。曲数が多すぎると方向性がぶれやすいため、それぞれ「曲調」「サビ」「キー感」など参考にしたい部分を分けて伝えましょう。
サビの最高音は高い方がいいですか?
高ければよいとは限りません。決め所で高音を使うと映える場合はありますが、何度も出てくると歌いにくくなります。安定して歌える高さを優先しましょう。
キーを下げれば歌いやすくなりますか?
サビは楽になることがありますが、AメロやBメロが低くなりすぎる場合があります。全体を通して歌詞が聞き取りやすいか確認しましょう。
完成後にキー変更できますか?
できる場合もありますが、編曲やMIX後のキー変更は手戻りが大きくなることがあります。無料修正に含まれるか、追加料金になるかは依頼前に確認しましょう。
歌枠で使う曲はどんなキーがいいですか?
何度も歌っても喉に負担が少ないキーがおすすめです。一度だけ高音を見せる曲より、配信で安定して歌える高さにした方が長く使いやすくなります。
作曲家にキーを相談するとき、何を送ればいいですか?
普段歌いやすい曲、キー変更して歌っている曲、苦手な高さ、歌枠で使いたいか、参考曲のどこを参考にしたいかを送ると伝わりやすいです。
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まとめ:VTuberのオリジナル曲は、無理なく長く歌えるキーにしよう
VTuberのオリジナル曲に合うキーは、最高音を出せるかどうかだけで決めるものではありません。
大切なのは、Aメロ、Bメロ、サビを通して無理なく歌えるか、歌詞が聞き取りやすいか、歌枠で何度も歌えるかです。
作曲家に依頼するときは、普段歌いやすい曲、キー変更して歌っている曲、苦手な高さ、参考曲のどこを参考にしたいかを具体的に伝えましょう。
キーが合っていると、録音もしやすくなり、公開後も歌枠や記念配信で長く使いやすくなります。
初めてのオリジナル曲では、無理に高音で勝負するより、自分の声が自然に届くキーを選ぶことが大切です。
参考文献・参考サイト
この記事は、VTuber・歌い手向けの作曲依頼、歌録り、音域確認、キー相談、オリジナル曲制作に関する実践的な制作知識をもとに作成しています。関連する制作準備や依頼文については、以下の記事も参考にしてください。
- VTuberがオリジナル曲を依頼する方法!制作の流れ・準備するもの・作曲家への伝え方
- VTuberのオリ曲制作に必要なものは?マイク・録音機材・データの準備
- 初めての歌録りで失敗しない方法!オリジナル曲の録音準備とデータの送り方
- オリジナル曲の修正は何回まで?作曲依頼で手戻りを減らす確認ポイント
※キーや音域の感じ方は、声質、発声、体調、録音環境、歌う曲調によって変わります。喉に痛みや違和感がある場合は無理に高音を出さず、必要に応じて専門家へ相談してください。