声優になるには?未経験からデビューするまでの方法・費用・年齢を解説

「声優になるには、まず何をすればいいの?」

「養成所や専門学校へ通わないと、声優にはなれない?」

「未経験でもオーディションへ応募できるのか、年齢が高くても目指せるのか知りたい」

声優を目指したいと思っても、養成所、専門学校、声優事務所、一般公募オーディションなど、似た言葉が多く、最初の一歩を決めにくいものです。

結論からいうと、声優になるための道は一つではありません。

養成所や専門学校で演技を学んでから所属を目指す方法もあれば、未経験者が応募できる一般公募オーディションへ挑戦する方法、俳優・歌手・配信者などの活動から声の仕事へ進む方法もあります。

ただし、学校や養成所へ入った時点で声優になれるわけではありません。

演技や発声を学び、審査やオーディションを受け、事務所への所属や仕事の依頼を得て、初めて声優としての活動が始まります。

この記事では、未経験から声優を目指す方法、主な進路、必要な費用、年齢、オーディション、デビューまでの流れを順番に解説します。

この記事の結論

  • 声優になるための資格や、全員に共通する必須ルートはない
  • 主な進路は、養成所、専門学校、大学・スクール、一般公募オーディション
  • 学校や養成所へ入ることと、声優事務所へ所属することは別
  • 年齢制限は一律ではなく、応募先や養成機関ごとに異なる
  • 費用は応募中心なら抑えられるが、通学する場合は学費や交通費が必要
  • 声質だけでなく、演技、読解、発声、対応力、継続力が求められる
  • 最初から高額な録音機材を買う必要はない

そもそも「声優になる」とはどの状態?

声優を目指すときに最初に整理したいのが、「学校へ入ること」「事務所へ所属すること」「仕事を受けること」の違いです。

段階 状態
声優志望 発声や演技を学び、応募準備をしている
養成所・学校の生徒 レッスンを受けているが、所属や仕事は保証されていない
預かり・ジュニア所属 事務所の審査を通過し、育成や仕事の選考を受ける段階
事務所所属 事務所を通じてオーディションや仕事の機会を得る
フリー声優 事務所へ所属せず、自分で営業・契約・収録を行う

声優養成所や専門学校に入学しても、それだけでプロの声優になったわけではありません。

卒業後や在学中の審査を通過し、事務所へ所属したり、仕事のオーディションへ合格したりする必要があります。

反対に、声優学校を卒業していなくても、一般公募や俳優活動などを通じて声の仕事を得る人もいます。

声優になるために資格は必要?

声優として活動するために、国家資格や特定の学歴は必要ありません。

資格を取得すれば自動的に声優になれる仕組みでもありません。

実際に仕事を得るには、次のような能力や準備が必要です。

  • 台本の内容を理解する力
  • 人物や状況を声で表現する演技力
  • 相手のセリフを聞き、反応する力
  • 言葉を明瞭に伝える発声と滑舌
  • 演出や修正指示へ対応する力
  • 収録時間や締切を守る自己管理
  • オーディションへ応募し続ける継続力

珍しい声や高い声を出せるだけで、仕事が決まるわけではありません。

自然な会話、ナレーション、叫び、静かな感情表現など、台本と演出に合わせて声を使えることが重要です。

未経験から声優になる主な方法

未経験者が声優を目指す主な進路は、次の5つです。

  1. 声優養成所へ通う
  2. 声優専門学校へ通う
  3. 大学・短大・一般の演技スクールで学ぶ
  4. 一般公募オーディションへ応募する
  5. 俳優・歌手・配信・自主制作などから仕事を広げる

どの進路にも長所と注意点があります。

進路 特徴 向いている人
声優養成所 事務所やプロダクションとつながりがあり、所属審査を受けられる場合がある 所属したい事務所や学びたい講師が明確な人
声優専門学校 発声、演技、歌、ダンス、収録などを幅広く学ぶ 基礎から時間をかけて学びたい人
大学・スクール 学位や一般教育と演技・放送・表現を組み合わせられる 声優以外の進路も残しておきたい人
一般公募 未経験可の募集なら、学校に通わず直接応募できる 現在の実力を試したい人、費用を抑えたい人
自主活動 配信、朗読、同人作品、ナレーション受注などから実績を作る 自分で制作、営業、契約管理ができる人

方法1:声優養成所へ通う

声優養成所は、声優事務所や芸能プロダクションが運営していたり、特定の事務所と関係を持っていたりする育成機関です。

発声、滑舌、演技、ナレーション、アフレコなどを学び、進級審査や所属審査を受ける流れが一般的です。

養成所のメリット

  • 現役声優や演出家などから学べる場合がある
  • 声優事務所への所属審査につながる可能性がある
  • 仕事や収録を想定したレッスンを受けられる
  • 同じ目標を持つ受講生と練習できる

養成所の注意点

  • 入所しても所属できるとは限らない
  • 進級や所属審査で不合格になる場合がある
  • 養成所によって年齢、レッスン内容、費用が異なる
  • 特定の事務所への所属を目指す仕組みの場合がある

「有名な養成所だから」という理由だけで選ばず、運営元、所属審査の仕組み、レッスン時間、費用、通学距離を確認しましょう。

方法2:声優専門学校へ通う

声優専門学校では、発声や演技だけでなく、歌、ダンス、舞台、ナレーション、マイクワークなどを幅広く学べる場合があります。

複数の事務所を招いた学内オーディションを行う学校もあります。

専門学校のメリット

  • 未経験から基礎を順番に学びやすい
  • 授業や練習へ使える時間が多い
  • 録音設備やスタジオを利用できる場合がある
  • 複数の事務所へ挑戦できる機会が設けられる場合がある

専門学校の注意点

  • 複数年分の学費や教材費が必要になる
  • 卒業すれば事務所へ所属できるとは限らない
  • 学校によって授業内容や進路実績の示し方が異なる
  • 授業以外の自主練習も必要になる

学校を選ぶときは、有名声優の名前だけではなく、卒業者数、所属者数、オーディションの仕組み、退学・進路変更時の扱いも確認しましょう。

方法3:大学・短大・演技スクールで学ぶ

大学や短期大学の演劇・放送・表現系学科で学びながら、声優を目指す方法もあります。

声優だけに特化していない分、演劇、文章、音楽、映像、教育、放送などを幅広く学べることがあります。

一般の演技スクールやワークショップへ通い、働きながら基礎を身につける方法もあります。

声優になれなかった場合も含めて進路を考えたい人や、演技以外の専門性も身につけたい人には選択肢になります。

方法4:一般公募オーディションへ応募する

一般公募には、経験や所属を問わず応募できる募集があります。

養成所や専門学校へ通っていない人でも、条件を満たしていれば応募できます。

ただし、「未経験可」は、練習をしなくても合格できるという意味ではありません。

応募書類、写真、自己PR、セリフ、ボイスサンプルなどを準備し、募集要項どおりに提出する必要があります。

一般公募の探し方や、費用を請求する怪しい募集の見分け方は、未経験でも応募できる声優オーディションとは?一般公募の探し方と怪しい募集の見分け方で詳しく解説しています。

方法5:俳優・歌手・配信・自主制作から仕事を広げる

声優の仕事は、アニメだけではありません。

  • ゲーム
  • ナレーション
  • 吹き替え
  • 朗読
  • 音声作品
  • 企業動画
  • 教材
  • 館内放送
  • キャラクターボイス

舞台俳優、映像俳優、歌手、配信者、ナレーターなどの活動から、声の仕事へ広がる場合もあります。

現在は、自宅収録に対応したナレーションや音声制作の募集もありますが、フリーで活動する場合は、演技だけでなく営業、契約、請求、納期、データ管理も自分で行う必要があります。

声優は何歳から目指せる?年齢制限はある?

声優を目指すこと自体に、共通の年齢制限はありません。

ただし、養成所、学校、オーディションには、それぞれ応募可能な年齢が設定される場合があります。

「声優は必ず10代から始めなければならない」「30歳を過ぎたら応募できない」という一律のルールはありません。

一方で、年齢が高くなるほど、仕事、家庭、生活費との両立や、応募できる新人募集の範囲を考える必要があります。

年代 考えたいこと
10代 学校生活や進学と両立し、保護者と費用・契約を確認する
20代 通学、アルバイト、応募を組み合わせ、継続できる環境を作る
30代以降 年齢条件を確認し、仕事や生活を維持しながら現実的な活動方法を選ぶ

年齢だけで諦める必要はありませんが、年齢を無視して若年層向けの新人募集だけを追い続けるのも現実的ではありません。

ナレーション、朗読、吹き替え、企業音声、自主制作なども含めて、自分の経験や声が生きる分野を考えましょう。

30代から始める場合の進路や費用、仕事との両立は、30代から声優を目指せる?未経験で始める方法・費用・現実を解説も参考にしてください。

声優になるために必要な費用

声優を目指す費用は、選ぶ進路によって大きく変わります。

一般公募へ自分で応募する方法なら、応募料がかからない募集もあり、写真や録音の準備費用を中心に始められます。

一方、養成所、専門学校、大学へ通う場合は、入学金、授業料、教材費、交通費などが必要です。

費用の種類 内容
入所・入学費用 養成所、専門学校、大学、スクールの入学金や授業料
応募費用 応募料、郵送、写真、ボイスサンプル収録
練習費用 個人レッスン、ワークショップ、スタジオ代、教材
機材費用 マイク、ヘッドホン、録音機器、パソコン、吸音用品
生活関連費用 交通費、引っ越し、家賃、アルバイト時間の減少

学費だけを比較して進路を決めると、交通費や生活費が想定以上に増えることがあります。

特に遠方から都市部へ通う場合は、授業料以外の負担も計算しましょう。

最初から高額な機材をそろえる必要はない

未経験の段階で、高額なマイクや防音室を購入する必要はありません。

まずはスマートフォンで自分の声を録音し、発音、声量、話す速さ、生活音、部屋の反響を確認しましょう。

ボイスサンプルの提出が必要になった段階で、応募要項と現在の録音環境を確認してから機材を選びます。

ボイスサンプルの具体的な録音方法は、声優オーディションのボイスサンプルはどう録る?セリフの選び方・収録方法・NG例で詳しく解説しています。

未経験者が最初に始めること

声優を目指すと決めても、すぐに高額な学校へ申し込む必要はありません。

まずは次の順番で、自分の現在地と希望を確認しましょう。

  1. 声優になりたい理由を書く
  2. やりたい仕事を整理する
  3. 自分の声を録音して聞く
  4. 短い台本を読んでみる
  5. 養成所・学校・公募の違いを調べる
  6. 年間で使える費用と時間を計算する
  7. 応募条件を満たす募集へ挑戦する

1.なぜ声優になりたいのかを書く

「アニメが好きだから」でも、目指すきっかけとして問題はありません。

ただし、実際に行動を続けるには、もう一段具体的に考える必要があります。

  • アニメのキャラクターを演じたい
  • ナレーションで情報を伝えたい
  • 外国映画の吹き替えをしたい
  • ゲームや音声作品へ出演したい
  • 朗読や舞台をしたい
  • 自分の声を使って仕事をしたい

目的によって、必要な練習や選ぶ進路が変わります。

2.自分の声を録音して聞く

普段、自分が聞いている声と、録音された声の印象は異なることがあります。

最初は違和感があっても、声の良し悪しをすぐに判断する必要はありません。

次の点を確認しましょう。

  • 言葉を最後まで聞き取れるか
  • 声が小さすぎないか
  • 早口になっていないか
  • 語尾が消えていないか
  • 文章の意味に合った間があるか
  • 録音に生活音や反響が入っていないか

3.短い台本を演じてみる

発声練習だけではなく、短いセリフやナレーションを読んでみましょう。

大切なのは声色を変えることより、誰が誰へ何を伝えているのかを決めることです。

オーディション用のセリフや自己PRを作る方法は、声優オーディションのセリフはどう選ぶ?審査で伝わる台本・自己PRの作り方も参考にしてください。

声優を目指す前に決めておきたいこと

声優を目指すことと、生活を壊してまで一つの進路へ賭けることは同じではありません。

申し込みや引っ越しを決める前に、次の点を確認しましょう。

  • 一年間に使える金額
  • 通学や練習へ使える時間
  • 仕事や学校と両立できるか
  • いつまでに、どの段階を目指すか
  • 所属できなかった場合にどうするか
  • 声優以外に生かせる経験や技能は何か

「何歳までに必ずデビューする」と追い詰めるより、半年や一年ごとに目標を区切る方が現実的です。

要点

声優になるための資格や、全員に共通する進路はありません。養成所、専門学校、大学、一般公募、自主活動には、それぞれ違う長所と費用があります。年齢条件も応募先ごとに異なるため、自分の年齢、生活、予算、目指す仕事に合った道を選びましょう。最初は高額な機材を買うより、自分の声を録音し、台本を読み、応募先を調べることから始めるのがおすすめです。

声優養成所・専門学校・大学・独学の違い

声優を目指す進路には、声優養成所、専門学校、大学・短期大学、民間スクール、独学などがあります。

どの進路を選んでも、通い始めれば必ず声優事務所へ所属できるわけではありません。

大切なのは、有名な学校を選ぶことではなく、自分が目指す仕事、現在の実力、年齢、使える時間、予算に合った進路を選ぶことです。

進路 学び方の特徴 主な注意点
声優養成所 声優事務所への所属を目指し、演技や発声を学ぶ 進級・所属審査があり、入所しても所属は保証されない
声優専門学校 演技、発声、歌、ダンス、収録などを幅広く学ぶ 複数年の学費と生活費が必要になる場合がある
大学・短期大学 演劇、放送、音楽、表現などを一般教育と一緒に学ぶ 声優事務所への所属ルートは学校ごとに異なる
民間スクール 週末・夜間・オンラインなど、生活に合わせて学びやすい 運営元、講師、所属実績、契約内容を確認する必要がある
独学 録音、朗読、台本分析などを自宅で練習する 演技の癖や問題点を自分だけでは判断しにくい

声優養成所は事務所への所属を目指す場所

声優養成所は、声優事務所や芸能プロダクションが運営している場合や、特定の事務所とつながりを持つ場合があります。

養成所でレッスンを受け、進級審査や所属審査を通過すると、事務所の預かり、ジュニア、準所属などの段階へ進める可能性があります。

ただし、養成所へ入所した人全員が、運営元の事務所へ所属できるわけではありません。

声優養成所が向いている人

  • 所属したい声優事務所がある
  • 仕事や学校と両立しながら通いたい
  • 週に数回のレッスンを中心に学びたい
  • ある程度自分で練習を継続できる
  • 進級・所属審査のある環境で挑戦したい

声優養成所のメリット

  • 所属審査へつながる仕組みがある場合がある
  • 声優や演出家などから指導を受けられる場合がある
  • 専門学校より通学日数が少ないコースもある
  • 働きながら通える夜間・週末コースが見つかる場合がある

声優養成所のデメリット

  • 入所審査に合格しなければ通えない場合がある
  • 進級できず、途中で退所となる場合がある
  • 所属できる人数が限られている
  • レッスン以外の自主練習が必要になる
  • 運営元以外の事務所へ応募しにくい場合がある

養成所を選ぶときは、所属している有名声優だけを見るのではなく、養成所から毎年どのように所属者を選ぶのかを確認しましょう。

声優専門学校は基礎から幅広く学びやすい

声優専門学校では、発声、滑舌、演技、アフレコ、ナレーション、舞台、歌、ダンスなどを幅広く学べる場合があります。

授業時間が多いため、演技経験がない人でも、基礎から段階的に学びやすいことが特徴です。

声優専門学校が向いている人

  • 高校卒業後の進路として声優を目指したい
  • 演技や発声を基礎から学びたい
  • 一人では練習を続けにくい
  • 複数の事務所のオーディションを受けたい
  • 歌やダンス、舞台なども学びたい

声優専門学校のメリット

  • 授業や練習の時間を確保しやすい
  • 録音機材やスタジオを使える場合がある
  • 複数の講師から指導を受けられる
  • 学内オーディションが行われる場合がある
  • 同じ目標を持つ学生と練習できる

声優専門学校のデメリット

  • 複数年分の学費が必要になる
  • 卒業しても声優事務所への所属は保証されない
  • 授業へ出席するだけでは実力が伸びない
  • 学校の宣伝と実際の所属実績が異なって見える場合がある
  • 声優以外の就職についても考えておく必要がある

専門学校の公式サイトに「多数のデビュー実績」と書かれていても、入学者全体のうち何人が声優事務所へ所属したのかまでは分からない場合があります。

オープンキャンパスでは、卒業生の有名作品だけでなく、所属審査の仕組みや卒業後の進路も質問しましょう。

大学・短期大学で声優を目指す方法

大学や短期大学の演劇、放送、音楽、映像、表現系の学科で学びながら、声優を目指す方法もあります。

学校によっては声優やナレーションの授業が用意されていますが、声優養成所や専門学校ほど、声優事務所への所属に特化していない場合もあります。

大学・短期大学が向いている人

  • 声優以外の進路も残しておきたい
  • 演劇、文章、映像、音楽などを幅広く学びたい
  • 大卒・短大卒の学歴も取得したい
  • 卒業後に養成所へ進むことも検討している

大学へ通いながら養成所へ通う方法もある

大学へ通いながら、週末や夜間に声優養成所へ通う人もいます。

ただし、大学の授業、アルバイト、養成所、自主練習をすべて両立しようとすると、負担が大きくなります。

通学時間やレッスン日だけでなく、台本を読む時間、録音する時間、オーディション準備の時間も計算しましょう。

民間の声優スクールやオンライン講座を利用する

民間スクールには、週末コース、夜間コース、短期講座、オンラインレッスンなどがあります。

養成所や専門学校より柔軟に通える場合がありますが、スクールごとの違いが大きいため、内容をよく確認する必要があります。

確認したいポイント

  • 運営会社や講師の経歴が公開されているか
  • レッスン時間と回数が明記されているか
  • グループレッスンの人数が多すぎないか
  • 追加料金が発生する講座がないか
  • 事務所所属へつながる審査が本当にあるか
  • 途中解約や返金について説明されているか

「受講すればデビューできる」「今だけ契約すれば特別に所属できる」など、結果を保証するような説明には注意しましょう。

声優は独学でも目指せる?

独学で発声、滑舌、朗読、台本分析、録音を練習することはできます。

未経験者が最初に声を録音したり、短い台本を読んだりする段階では、独学でも始められます。

一般公募オーディションの中には、養成所や専門学校の卒業を応募条件にしていない募集もあります。

ただし、独学だけで演技の問題点を見つけるのは簡単ではありません。

独学のメリット

  • 学費を抑えやすい
  • 生活に合わせて練習できる
  • 地方に住んでいても始められる
  • 応募したい分野へ練習内容を絞れる

独学のデメリット

  • 間違った発声や演技の癖に気づきにくい
  • 相手役との掛け合いを練習しにくい
  • 自分の演技を客観的に評価しにくい
  • 業界やオーディションの情報を得にくい
  • 練習を継続する仕組みを自分で作る必要がある

独学とレッスンを完全に二者択一で考える必要はありません。

普段は自宅で練習し、定期的に演技レッスンやワークショップを受けて、第三者から指摘をもらう方法もあります。

独学で始められる声優の練習

高額な教材や録音機材をそろえる前に、次の練習から始められます。

自分の声を録音する

スマートフォンなどで、自分の声を録音して聞きます。

声質の良し悪しではなく、次の点を確認しましょう。

  • 言葉が聞き取れるか
  • 語尾が消えていないか
  • 早口になっていないか
  • 文章の区切りが自然か
  • 感情を付けすぎて不自然になっていないか

文章の意味を理解して読む

声を格好よく作る前に、文章の内容を理解しましょう。

  • 誰が話しているのか
  • 誰に向けて話しているのか
  • どこで話しているのか
  • 直前に何が起きたのか
  • 相手に何をしてほしいのか

同じセリフでも、場面や相手が変われば、声の大きさや話し方も変わります。

一人で複数の声を出すことを目的にしない

声優の練習というと、低い声、高い声、子どもの声など、声色を増やすことを考えがちです。

しかし、声色を変えても、すべての役が同じ話し方や感情表現では、演じ分けにはなりません。

年齢、性格、相手との関係、目的を考え、人物ごとに反応を変えることが大切です。

声優を目指すために必要な費用の内訳

声優を目指す費用は、授業料だけではありません。

進路を決める前に、実際に必要になる総額を計算しましょう。

費用 主な内容
入学金・入所金 最初の入学・入所時に支払う費用
授業料・受講料 月額、学期、年間などで支払うレッスン費用
教材・設備費 台本、教材、施設、録音設備などの費用
写真・プロフィール 応募用のバストアップ、全身写真、印刷費用
ボイスサンプル スタジオ、録音、編集、機材などの費用
交通費 通学、オーディション、収録、イベントへの移動費
生活費 引っ越し、家賃、食費、アルバイト時間減少による影響
追加レッスン 歌、ダンス、ボイストレーニング、ワークショップ

学校の案内に記載された授業料だけを見て決めると、交通費、教材費、写真撮影、追加講座などで予算を超える場合があります。

年間費用を計算する方法

次の項目を合計すると、実際の負担を考えやすくなります。

年間費用の考え方

入学・入所費用+年間授業料+教材費+交通費+写真・録音費+追加レッスン費+生活費の増加分

一括払いだけでなく、分割払いの手数料や、途中で退所した場合の返金条件も確認してください。

声優養成所や専門学校の選び方

養成所や専門学校を選ぶときは、知名度や広告だけで決めないことが重要です。

次の項目を比較しましょう。

運営元と声優事務所との関係

「業界とつながりがある」という説明だけではなく、どの事務所の審査を受けられるのかを確認します。

  • 特定の事務所が直接運営しているのか
  • 複数の事務所を招くオーディションがあるのか
  • 所属審査を受けられる条件は何か
  • 在学中に審査を受けられるのか
  • 卒業後にも支援があるのか

授業内容

「アフレコ中心」「声優レッスン」と書かれていても、具体的な内容は学校によって異なります。

  • 発声と滑舌
  • 舞台演技
  • マイク前の演技
  • ナレーション
  • アニメ・ゲームのアフレコ
  • 外画の吹き替え
  • 歌やダンス
  • オーディション対策

自分が目指す分野と授業内容が合っているか確認しましょう。

レッスン回数とクラス人数

授業料が安く見えても、レッスン回数が少なければ、一回あたりの費用は高くなる場合があります。

グループレッスンでは、クラス人数が多いほど、一人が演技する時間が短くなる可能性があります。

  • 週に何回あるか
  • 一回何分か
  • 年間何回受講できるか
  • 一クラス何人か
  • 欠席時の振替があるか

所属・進路実績の示し方

有名な卒業生が紹介されていても、その人が何年前に在籍していたのか、どのコースから所属したのか分からない場合があります。

確認したいのは、最近の受講生がどのような進路へ進んでいるかです。

  • 直近の所属実績
  • 卒業者・修了者の人数
  • 所属・預かりになった人数
  • 所属先の事務所名
  • 声優以外の進路

数字が公開されていない場合は、説明会で質問してみましょう。

通いやすさ

声優の勉強は、数回通えば終わるものではありません。

授業料だけでなく、自宅からの距離、電車代、終電、仕事や学校との両立を考えましょう。

往復に長い時間がかかると、自主練習や休息の時間が減ります。

契約・返金・退所条件

申し込み前に、契約書や受講規約を確認しましょう。

  • 支払い方法
  • 分割払いの条件
  • 途中退所時の返金
  • 休学や振替の制度
  • 追加料金が発生する講座
  • 写真や動画の使用範囲

その場で契約を急かされても、内容を理解できないまま署名しないことが大切です。

オープンキャンパス・説明会で質問したいこと

学校や養成所の説明会では、設備やレッスンの楽しさだけでなく、所属や費用に関する具体的な質問をしましょう。

  • このコースの定員は何人ですか?
  • 一クラス何人でレッスンを受けますか?
  • 年間の総額はいくらですか?
  • 授業料以外に必要な費用はありますか?
  • 所属審査を受けられる条件は何ですか?
  • 直近の修了生は何人で、何人が所属しましたか?
  • 進級できなかった場合はどうなりますか?
  • 途中退所した場合、返金はありますか?
  • 欠席した授業の振替はありますか?
  • 卒業後もオーディションを受けられますか?

質問へ具体的に答えてくれるかどうかも、学校選びの材料になります。

声優養成所やスクールの怪しい勧誘に注意する

声優を目指す人の不安や夢を利用し、高額な契約を急がせるケースには注意が必要です。

注意したい説明

  • あなたは必ず売れると言われる
  • 今日中に契約すれば所属できると言われる
  • 合格後に予想外の高額レッスンを案内される
  • 料金や返金条件が書面で示されない
  • 運営会社や講師の情報が分からない
  • 出演作品や所属実績を具体的に確認できない
  • 質問をすると契約を急かされる

オーディションに合格したとしても、その後の有料レッスン、所属費、宣材写真、登録費などが必要になる場合があります。

料金が発生すること自体だけで怪しいとは断定できませんが、契約内容と得られるサービスを確認する必要があります。

一般公募の探し方や怪しい募集の特徴は、未経験でも応募できる声優オーディションとは?一般公募の探し方と怪しい募集の見分け方で詳しく解説しています。

声優を目指すために借金をするべき?

声優学校や養成所の費用を用意するために、無理な借金をすることは慎重に考える必要があります。

卒業や修了後に、すぐ声優の収入だけで生活できる保証はありません。

学費を支払った後も、交通費、写真、オーディション、レッスン、生活費などが必要です。

進路を決める前に、次の点を計算しましょう。

  • 現在の貯金
  • 毎月支払える金額
  • 学費以外に必要な費用
  • アルバイトや仕事を続けられるか
  • 途中で進路を変えた場合の返済
  • 所属できなかった場合の生活

声優を目指すことを諦める必要はありませんが、生活を維持できる範囲で挑戦を続けることが大切です。

年代別に考える声優の進路

10代の場合

高校卒業後の専門学校、大学、養成所など、複数の進路を比較できます。

未成年の場合は、保護者と一緒に費用、契約、通学、安全面を確認しましょう。

学校名だけでなく、声優以外の進路も含めて考えることが大切です。

20代の場合

専門学校、養成所、一般公募など、比較的多くの募集へ応募できます。

ただし、学校へ通うことだけで安心せず、在学中からオーディション準備や自主練習を進めましょう。

30代以降の場合

年齢条件のある新人募集では、応募できる範囲が狭くなる場合があります。

一方で、仕事や人生経験を演技やナレーションへ生かせる可能性もあります。

週末・夜間のレッスン、一般公募、朗読、ナレーション、宅録など、生活を維持しながら続けられる方法を検討しましょう。

30代から声優を目指す際の考え方は、30代から声優を目指せる?未経験で始める方法・費用・現実を解説も参考にしてください。

自分に合う進路の選び方

進路を決めるときは、次の質問に答えてみましょう。

  • アニメ、ゲーム、吹き替え、ナレーションのどれを目指したいか
  • 週に何日レッスンへ通えるか
  • 一年間で使える予算はいくらか
  • 現在の仕事や学校を続けるか
  • 引っ越しが必要か
  • 特定の声優事務所へ所属したいか
  • 声優以外の進路も残したいか
  • 一人で練習を継続できるか
希望 検討しやすい進路
特定の事務所を目指したい 事務所が運営・提携する養成所
未経験から基礎を幅広く学びたい 専門学校、全日制スクール
大学卒業資格も取得したい 大学・短期大学+養成所やスクール
仕事を続けながら学びたい 夜間・週末の養成所、民間スクール
費用を抑えて始めたい 独学+一般公募+必要に応じた単発レッスン
地方から挑戦したい オンラインレッスン、地方校、一般公募、宅録

複数の学校や養成所を比較してから決める

最初に見学した学校だけで、すぐに進路を決める必要はありません。

複数の学校、養成所、スクールを比較し、授業、費用、所属審査、通いやすさを確認しましょう。

体験レッスンが楽しかったことと、その学校が自分の進路に合っていることは同じではありません。

説明を聞いた当日に契約せず、一度自宅へ持ち帰り、費用と条件を比較することも大切です。

要点

声優養成所、専門学校、大学、民間スクール、独学には、それぞれ異なる役割があります。所属したい事務所、学びたい内容、年齢、予算、生活との両立を考えて選びましょう。費用は授業料だけでなく、交通費、写真、録音、追加レッスン、生活費まで含めて計算します。学校や養成所へ入る前に、所属実績、審査の仕組み、契約、返金条件を確認することが重要です。

声優になるために必要な能力

声優になるためには、特徴的な声や、複数の声色を出す能力だけが必要なのではありません。

台本を理解し、人物の感情や相手との関係を考え、演出の指示に合わせて表現を変える力が求められます。

未経験者が練習したい主な能力は、次のとおりです。

  • 台本を理解する読解力
  • 人物や状況を表現する演技力
  • 言葉を聞き取りやすく伝える発声と滑舌
  • 相手のセリフを聞いて反応する力
  • 演出や修正指示へ対応する力
  • 声や体調を管理する力
  • 締切や応募条件を守る力

声優を目指す練習では、単に声を出すだけでなく、台本の意味を理解し、聞き手へ正確に伝えることを意識しましょう。

珍しい声でなければ声優になれない?

「普通の声だから声優には向いていない」と考える人もいます。

しかし、声優の仕事では、日常的な会話、自然なナレーション、企業動画、吹き替えなど、作りすぎていない声が求められる場面もあります。

反対に、高い声や低い声を出せても、言葉が聞き取りにくかったり、演技が不自然だったりすれば、仕事で使えるとは限りません。

声の高さや珍しさだけではなく、次の点を確認しましょう。

  • 無理なく同じ声を再現できるか
  • 長い文章でも安定して話せるか
  • 言葉の意味が伝わるか
  • 場面に合わせて声量や距離感を変えられるか
  • 演出を受けて表現を修正できるか

声質より先に確認したいこと

「どんな声を出せるか」だけでなく、「その人物が誰に、なぜ話しているのか」が声から伝わるかを確認しましょう。

声優に必要な演技力とは?

声優の演技では、台本に書かれたセリフを、感情を付けて読むだけでは不十分です。

その人物が何を考え、相手に何を求め、どのような状況で話しているのかを考える必要があります。

セリフを読む前に、次の項目を整理しましょう。

項目 考える内容
人物 年齢、性格、立場、生活環境
相手 家族、友人、上司、初対面の人など
場所 教室、屋外、電話、広い会場など
直前の出来事 何を見たり、聞いたりした後なのか
目的 相手を止めたい、安心させたい、謝りたいなど
感情の変化 話している途中で何が変わるのか

例えば、「大丈夫」という短いセリフでも、相手を励ます場面、自分へ言い聞かせる場面、危険を隠す場面では、声の出し方が変わります。

喜怒哀楽の記号を付けるだけでなく、人物の目的を考えましょう。

相手のセリフを聞く力も必要

声優の演技は、自分のセリフを上手に読むだけではありません。

掛け合いでは、相手の言葉を聞き、その言葉を受けて反応する必要があります。

一人で練習するときも、相手が何を言ったのか、どのような表情をしているのかを想像しましょう。

セリフを言う準備をしすぎない

自分の順番を待ちながら、決めておいた声や感情を再現することだけに集中すると、相手との会話に聞こえにくくなります。

相手の言葉によって、驚く、迷う、安心するなどの変化が生まれるように演じます。

間をすべて同じ長さにしない

セリフとセリフの間は、単に息を吸うための時間ではありません。

人物が考えた時間、相手を見た時間、言葉を選んだ時間など、場面によって変わります。

不自然に長い間を作る必要はありませんが、文章の句読点だけで機械的に区切らないようにしましょう。

声優に必要な発声の基本

発声練習の目的は、常に大きな声を出すことではありません。

無理なく安定した声を出し、言葉を明瞭に届けられる状態を作ることが目的です。

姿勢を整える

立って練習する場合は、足を肩幅程度に開き、膝を固めすぎず、上半身へ余計な力が入らない状態を作ります。

顎を上げすぎたり、首を前へ突き出したりすると、喉に力が入りやすくなります。

息を止めない

長い文章を一息で読もうとすると、後半で声が小さくなったり、早口になったりします。

文章の意味が切れる場所を考え、必要なところで自然に息を吸いましょう。

喉が痛いときは無理をしない

叫び声や低い声、高い声を長時間練習し、喉に痛みや違和感が出た場合は練習を中止します。

痛みを我慢して続けることは、努力の証明ではありません。

声の不調が続く場合は、医療機関などへ相談してください。

滑舌は速く話す練習ではない

滑舌練習というと、早口言葉を速く読むことを想像しがちです。

しかし、速く読めても、音がつぶれて聞き取れなければ、言葉を伝える練習にはなりません。

まずはゆっくりと、子音や母音、語尾が聞き取れるように読みましょう。

録音して確認するポイント

  • 「です」「ます」などの語尾が消えていないか
  • サ行やタ行が不明瞭になっていないか
  • 一つひとつの音を強調しすぎて不自然になっていないか
  • 早くなる部分が毎回同じではないか
  • 文章の内容より発音練習らしさが強くなっていないか

発音を整えた後は、日常会話として自然に聞こえる状態へ戻しましょう。

未経験者が自宅でできる練習メニュー

声優を目指す練習は、長時間行えばよいとは限りません。

短い練習でも、目的を決めて録音と確認を繰り返す方が、自分の変化を把握しやすくなります。

練習 内容
姿勢・呼吸 体の力を抜き、短い文章を無理なく読む
発音 ゆっくり正確に読み、録音で聞き取りやすさを確認する
朗読 文章の意味、情報のまとまり、聞き手を意識して読む
セリフ 人物、相手、場所、目的を決めて演じる
再録音 速さや距離感を変え、違いを比較する

一度に多くの課題を直さない

一回の録音で、発音、声量、感情、間、声色などをすべて直そうとすると、何が改善したのか分からなくなります。

例えば、最初は「語尾を聞き取れるようにする」、次は「相手との距離を意識する」など、課題を一つに絞りましょう。

録音を残して比較する

同じ台本を定期的に録音すると、話す速さ、言葉の明瞭さ、演技の変化を比較できます。

毎回録音を削除せず、日付と練習内容が分かる名前で保存しておきましょう。

声優オーディションの一般的な流れ

声優オーディションの内容は、募集ごとに異なります。

一般的には、次のような段階があります。

  1. 募集要項を確認する
  2. 応募フォームや履歴書を提出する
  3. 写真やボイスサンプルを提出する
  4. 書類・音声による審査を受ける
  5. 実技、面接、オンライン審査などを受ける
  6. 最終審査を受ける
  7. 合格後に所属・育成・契約条件を確認する

すべての募集で面接や複数回の審査が行われるわけではありません。

書類だけで結果が決まる募集や、合格後にレッスン・所属審査へ進む募集もあります。

最初に募集要項を最後まで読む

声優オーディションへ応募するときは、写真やセリフを準備する前に、募集要項を最後まで読みましょう。

最低限、次の項目を確認します。

  • 応募資格
  • 年齢制限
  • 事務所所属の可否
  • 未成年者の保護者同意
  • 応募締切
  • 提出する写真の枚数
  • 課題セリフや自己PRの内容
  • 音声の長さとファイル形式
  • 応募料や合格後に必要な費用
  • 審査日程と会場
  • 合格後の契約・育成内容

条件を満たしていない募集へ応募したり、指定された形式と違うデータを提出したりすると、演技以前の段階で確認してもらえない可能性があります。

未経験者が応募できる一般公募の探し方は、未経験でも応募できる声優オーディションとは?一般公募の探し方と怪しい募集の見分け方で詳しく解説しています。

応募書類・プロフィールで書く内容

応募フォームや履歴書には、氏名、年齢、住所、連絡先などの基本情報に加えて、志望動機、自己PR、経歴、特技などを記入する場合があります。

募集要項に文字数や書き方の指定がある場合は、必ずその指示に従いましょう。

芸歴や出演歴は正確に書く

舞台、朗読、配信、ナレーションなどの経験がある場合は、作品名、役割、時期を分かる範囲で書きます。

学校の発表会や自主制作への参加を、商業作品への出演であるかのように大きく書くのは避けましょう。

経験がない場合も、無理に芸歴を作る必要はありません。

特技は具体的に書く

「歌」「スポーツ」「英語」だけでは、どの程度できるのか分かりません。

次のように具体性を加えましょう。

  • ピアノを10年間習っている
  • 高校までバスケットボール部に所属していた
  • 日常会話程度の英語を話せる
  • 名古屋弁を自然に話せる
  • 動画編集を継続して行っている

資格や大会実績がない趣味でも、継続年数や取り組み方を説明できます。

連絡可能な情報を記載する

審査の連絡を受け取れないと、次の審査へ進めなくなる可能性があります。

応募に使用するメールアドレスでは、迷惑メール設定、受信容量、入力間違いを確認しましょう。

普段確認していないアドレスを使用する場合は、応募後に定期的に受信箱を確認してください。

志望動機は「好き」だけで終わらせない

アニメや声優が好きなことは、声優を目指すきっかけになります。

しかし、「アニメが好きだから声優になりたい」だけでは、なぜ自分が演じる側を目指すのかが伝わりません。

次の順番で整理すると書きやすくなります。

  1. 声優を目指したきっかけ
  2. 自分で行動したこと
  3. その経験から分かった強みや課題
  4. 応募先で何を学び、どのような仕事を目指すか

志望動機の考え方

アニメを見て声優に憧れた→朗読と録音を始めた→言葉の意味を伝える難しさを知った→演技を基礎から学び、将来は物語の状況が伝わる表現者を目指したい

有名になりたいという希望だけでなく、どのような仕事や表現に関心があるかを具体的にしましょう。

自己PRでは強みを経験で裏付ける

自己PRは、自分を大きく見せるための時間ではありません。

自分の強みが、声優の仕事やレッスンでどのように生かせるかを伝えます。

自己PRの基本構成

  1. 最初に強みを伝える
  2. 強みが分かる具体的な経験を話す
  3. その経験から学んだことを伝える
  4. 声優活動へどう生かすかを結ぶ

自己PRの例

私の強みは、同じ課題を記録しながら改善できることです。半年間、週に3回短いナレーションを録音し、話す速さや語尾を記録してきました。指摘を受けたときも、感覚だけで終わらせず、録音を比較して修正できます。この継続力を、レッスンや収録での改善に生かしたいと考えています。

自己PRや自由セリフの詳しい作り方は、声優オーディションのセリフはどう選ぶ?審査で伝わる台本・自己PRの作り方も参考にしてください。

声優オーディションの応募写真を準備する

声の仕事でも、オーディションではバストアップ写真や全身写真を求められる場合があります。

応募写真は、顔を大きく加工して魅力的に見せるものではありません。

現在の本人の顔、表情、全身の印象、清潔感が正確に伝わる写真を用意しましょう。

バストアップ写真

  • 顔と表情が明るく見える
  • 目や輪郭を髪で隠さない
  • 正面に近い自然な角度で撮る
  • 極端な上目遣いや斜め顔を避ける
  • 輪郭や目の大きさを加工しない

全身写真

  • 頭から靴まで画面に入れる
  • 体形が自然に分かる服を選ぶ
  • 脚を大きく交差するなどのポーズを避ける
  • 超広角レンズによる変形に注意する
  • 散らかった背景や個人情報を写さない

服装

服装の指定がなければ、清潔感があり、サイズの合ったシンプルな服を選びます。

大きなロゴ、キャラクター、過度な露出、体形が完全に隠れる服などは避けた方が、本人の印象を正確に伝えやすくなります。

応募写真の詳しい撮り方は、声優オーディションの写真はどう撮る?服装・髪型・全身・バストアップの撮影方法で解説しています。

ボイスサンプルは募集要項を最優先する

ボイスサンプルには、自由セリフ、課題セリフ、ナレーション、自己PR、歌唱など、さまざまな形式があります。

「必ず複数の声色を入れる」「必ずスタジオで録音する」といった共通ルールはありません。

次の項目を確認してから録音しましょう。

  • 指定台本か自由台本か
  • 音声の長さ
  • 提出する音声の順番
  • 氏名を音声内で名乗るか
  • ファイル形式
  • ファイル容量
  • ファイル名
  • 編集の可否

スマートフォンで録音できる場合もある

応募先がスマートフォン録音を禁止していなければ、静かな環境で聞き取りやすく録音できる場合があります。

スマートフォンは手で持たずに固定し、通知やアラームを切り、部屋の反響や生活音を確認しましょう。

高価なマイクより聞き取りやすさを優先する

高価なマイクを使っても、音割れ、反響、雑音が多ければ、演技を聞き取りにくくなります。

BGM、強いリバーブ、ボイスチェンジャーなどで演出するより、声と演技を自然に確認できる音源を目指しましょう。

完成ファイルを別の端末で確認する

録音ソフト上で再生できても、提出したファイルが正常に開けるとは限りません。

書き出したファイルを別のスマートフォンやパソコンで再生し、次の点を確認しましょう。

  • 最初から最後まで再生できるか
  • 音が小さすぎたり大きすぎたりしないか
  • 途中で音が切れていないか
  • 指定された形式になっているか
  • ファイル名が正しいか

録音方法や提出時のNG例は、声優オーディションのボイスサンプルはどう録る?セリフの選び方・収録方法・NG例で詳しく解説しています。

セリフは声色より場面が伝わるものを選ぶ

自由セリフを提出する場合、有名なアニメキャラクターの物まねをする必要はありません。

物まねは元の声優と比較されやすく、自分自身の声や表現も伝わりにくくなります。

自由セリフは、次の条件を満たすものが使いやすくなります。

  • 誰が話しているのか分かる
  • 話している相手が想像できる
  • 何を求めている場面か分かる
  • 短い中に小さな感情の変化がある
  • 無理な高音や低音を使わず再現できる

複数のセリフを提出できる場合も、声の高さだけを変えるのではなく、自然な会話、落ち着いた語り、ナレーションなど、異なる強みを見せる方法があります。

オーディション当日の服装

服装の指定がある場合は、その指示に従います。

指定がない場合は、清潔感があり、体を動かしやすく、本人の雰囲気が分かる服が基本です。

  • サイズの合った服を選ぶ
  • 大きすぎるロゴや派手な柄を避ける
  • 音が鳴るアクセサリーを外す
  • 歩きにくい靴を避ける
  • 強い香水を控える
  • 髪で目や表情を隠さない

無理にスーツや舞台衣装を着る必要はありません。

役柄のコスプレで参加するより、審査側が現在の本人像を確認しやすい服装を選びましょう。

オーディション当日に持っていくもの

必要な持ち物は募集によって異なります。

案内メールや募集要項に書かれた内容を最優先してください。

  • 身分証明書
  • 受験票や案内メール
  • 筆記用具
  • 指定された履歴書や写真
  • 課題台本
  • 飲み物
  • 交通経路と会場の連絡先
  • 未成年者の場合は必要な同意書

スマートフォンだけに案内を保存している場合は、電池切れや通信障害に備え、会場住所や連絡先を別にも控えておきましょう。

実技審査では演出の指示を聞く

実技審査では、最初に準備してきた演技を見せた後、速さ、声量、人物像、相手との距離などを変更するよう求められることがあります。

最初の演技を守ることだけにこだわらず、何を変更するよう求められたのかを聞きましょう。

分からない指示は確認する

指示の意味が分からないまま、まったく違う演技を始めるより、質問できる状況なら短く確認します。

ただし、細かい正解をすべて尋ねるのではなく、自分で解釈して試す姿勢も必要です。

失敗しても途中で諦めない

セリフを少し噛んだり、想定した演技ができなかったりしても、その場で自分を責め続けないようにしましょう。

最初からやり直してよいか確認し、許可された場合は落ち着いて再開します。

失敗後にどのように立て直すかも、審査中の印象に関わる場合があります。

面接で聞かれやすい内容を整理する

面接では、志望動機や自己PRに加えて、生活や活動条件について確認される場合があります。

  • なぜ声優を目指したのか
  • どのような仕事をしたいか
  • 好きな作品や影響を受けた表現者
  • 演技や発声の経験
  • 学校・仕事との両立
  • レッスンへ通える曜日
  • 上京や収録への対応
  • 家族の理解や未成年者の同意
  • ほかの事務所や養成所への応募状況

審査員が期待しそうな答えを作るより、現在の状況を正確に伝えましょう。

通えない曜日を通えると答えたり、退職や引っ越しが決まっていないのに可能だと断定したりすると、合格後に問題になります。

オンラインオーディションの注意点

オンラインで面接や実技審査を受ける場合は、声や表情だけでなく、通信環境も確認します。

  • 通信が安定する場所を選ぶ
  • カメラを目の高さに置く
  • 顔が暗くならないようにする
  • マイクとイヤホンを事前にテストする
  • 通知や着信を止める
  • 背景へ個人情報を映さない
  • 同居人へ審査時間を伝える
  • 指定されたアプリへ事前にログインする

開始直前に初めて接続するのではなく、同じ機器と場所でテストしておきましょう。

オーディションで避けたい失敗

募集要項を読まずに応募する

年齢、提出形式、締切、所属条件などを確認せずに応募すると、準備した演技を見てもらう前に条件から外れる可能性があります。

写真を過度に加工する

美肌補正、輪郭修正、生成AIによる顔の変更などで、現在の本人と違う写真を提出するのは避けましょう。

有名キャラクターの物まねだけを見せる

好きな声優に似せることへ集中すると、自分の声質、演技、台本の理解が伝わりにくくなります。

自己PRで抽象的な長所だけを並べる

「努力家です」「明るい性格です」だけでは、根拠が分かりません。

具体的な経験や行動を短く加えましょう。

提出ファイルを確認しない

音声ファイルの破損、名前の間違い、容量超過などは、演技とは関係なく起こります。

提出直前に、要項とファイルを一つずつ照合してください。

合格後の費用や契約を確認しない

オーディションの合格が、そのまま無償での事務所所属や仕事の決定を意味するとは限りません。

所属費、レッスン費、写真撮影費、登録費、契約期間などを確認しましょう。

不合格になったら声優に向いていない?

一つのオーディションで不合格になったからといって、声優になれないと決まったわけではありません。

募集する年齢、声質、役柄、事務所の方向性、育成枠などによって、求められる人は異なります。

ただし、すべてを「相性の問題」で済ませるのではなく、改善できる部分も確認しましょう。

  • 募集条件を守れていたか
  • 写真から現在の本人像が伝わったか
  • 音声が聞き取りやすかったか
  • セリフの場面が伝わったか
  • 自己PRが具体的だったか
  • 無理な声や演技を選んでいなかったか
  • 締切直前で確認不足になっていなかったか

審査内容が非公開の場合、理由を正確に知ることはできません。

想像だけで自分の容姿や声を否定するのではなく、確認できる準備を一つずつ改善しましょう。

声優オーディション応募前チェックリスト

項目 確認内容
応募資格 年齢、居住地、所属条件を満たしているか
締切 日付だけでなく時刻、必着・消印有効も確認したか
応募書類 空欄、誤字、連絡先の間違いがないか
写真 枚数、撮影時期、構図、容量、無加工の条件を守ったか
音声 課題、尺、形式、容量、ファイル名が正しいか
自己PR 強みを具体的な経験で説明できているか
再生確認 完成データを別端末で確認したか
費用 応募時と合格後に必要な金額を確認したか
契約 所属、育成、肖像、活動期間などの条件を確認できるか

要点

声優になるためには、声質だけでなく、台本を理解する力、相手の言葉を聞く力、発声、滑舌、修正指示へ対応する力が必要です。オーディションでは、演技以前に募集要項を守り、応募書類、写真、自己PR、ボイスサンプルを指定どおりに用意することが重要です。合格後に必要な費用や契約内容も、承諾する前に必ず確認しましょう。

声優オーディションに合格したらすぐデビューできる?

声優オーディションに合格しても、すぐにアニメの主要キャラクターを演じられるとは限りません。

オーディションによって、合格後の扱いは異なります。

  • 声優事務所へ所属する
  • 預かり・ジュニアなどの育成段階へ進む
  • 養成所やレッスンを受ける
  • 特定の作品や役へ出演する
  • ボイスドラマやゲーム作品へ参加する
  • 最終的な契約審査へ進む

「オーディション合格」という言葉だけで判断せず、何に合格したのかを確認しましょう。

作品への出演が決まるオーディションと、養成所へ入るためのオーディション、事務所所属を目指すオーディションでは、その後の流れが異なります。

合格後に確認したいこと

  • 事務所所属なのか、養成契約なのか
  • 所属区分や契約期間はどうなっているか
  • レッスンや登録に費用が必要か
  • 仕事やオーディションの機会がどのように与えられるか
  • 報酬、経費、手数料はどう決まるか
  • ほかの事務所や個人活動に制限があるか
  • 写真、声、動画などをどの範囲で使用されるか
  • 契約を終了する場合の条件は何か

声優事務所へ所属した後の一般的な流れ

声優事務所へ所属すると、事務所を通じて作品や仕事のオーディションを受ける機会が生まれます。

ただし、所属しただけで、毎月安定して仕事が入るとは限りません。

所属後も、プロフィールやボイスサンプルを準備し、作品ごとの選考を受けることになります。

  1. 事務所用のプロフィールや宣材写真を用意する
  2. ボイスサンプルを収録する
  3. 事務所から案件やオーディションの案内を受ける
  4. 台本や課題を準備して審査を受ける
  5. 役や仕事が決まったら契約・収録条件を確認する
  6. 台本を読み、役作りや発音を準備する
  7. スタジオや指定環境で収録する
  8. 必要に応じて追加収録や修正へ対応する

仕事を受けるたびに、作品名、役名、収録日、公開範囲、報酬、情報解禁日などを確認します。

預かり・ジュニア・準所属とは?

声優事務所によっては、正式所属の前に、預かり、ジュニア、準所属などの育成段階が設けられています。

名称や条件は事務所によって異なるため、言葉だけで待遇を判断することはできません。

次の内容を確認しましょう。

  • その所属区分が何を意味するのか
  • 所属期間や更新条件
  • レッスンの有無と費用
  • 仕事やオーディションへ参加できる条件
  • 上位の所属区分へ進む審査
  • 事務所との契約終了条件

声優が仕事を得る主な方法

声優の仕事は、すべて一般公開のオーディションで決まるわけではありません。

主な仕事の入り方として、次の方法があります。

仕事の入り方 内容
事務所からのオーディション 事務所へ届いた案件に、条件の合う所属者が応募する
一般公募 公式サイトなどで公開された募集へ自分で応募する
指名・継続依頼 過去の仕事や演技を評価され、制作側から依頼される
フリーでの営業 制作会社や依頼者へボイスサンプルや実績を提示する
自主制作からの依頼 朗読、配信、音声作品などを公開し、仕事につなげる

新人のうちは、毎回オーディションを受け、役や仕事を獲得する形が中心になることがあります。

一度仕事を受けた後も、演技だけでなく、連絡、準備、時間管理、収録中の対応などが次の依頼に影響します。

声優の仕事はアニメだけではない

声優というと、アニメキャラクターを演じる仕事を想像しやすいですが、声を使う仕事にはさまざまな種類があります。

  • テレビアニメ・Webアニメ
  • 家庭用ゲーム・スマートフォンゲーム
  • 外国映画や海外ドラマの吹き替え
  • テレビ番組や動画のナレーション
  • 企業紹介・商品説明・研修用動画
  • CM・広告
  • ラジオドラマ・ボイスドラマ
  • 朗読劇・舞台
  • オーディオブック
  • 教材・館内放送・音声案内
  • キャラクターイベント
  • 歌唱・ライブ・配信活動

アニメの仕事だけに絞ると、応募できる案件や生かせる能力が限られる場合があります。

自分の声、演技経験、年齢、得意分野を考えながら、ナレーション、吹き替え、朗読なども選択肢に入れましょう。

声優デビューの定義は一つではない

「デビュー」という言葉には、複数の意味があります。

  • 声優事務所へ所属した
  • 商業作品へ初めて出演した
  • アニメ作品へ初めて出演した
  • 役名のあるキャラクターを演じた
  • 声の仕事で初めて報酬を受け取った
  • フリーで声優活動を開始した

所属した時点をデビューとする場合もあれば、作品へ出演した時点をデビューと考える場合もあります。

「デビューできるか」だけではなく、デビュー後にどのような仕事を継続したいかを考えることが重要です。

声優の収入はどのように決まる?

声優の報酬は、すべての仕事で同じ金額になるわけではありません。

作品の種類、役割、収録時間、契約、実績、利用範囲などによって異なります。

一部のアニメ、外国作品の吹き替え、ボイスオーバーなどの音声収録分野では、出演報酬の基準としてランク制度が使われる場合があります。

一方、ゲーム、広告、企業ナレーション、イベント、自主制作などでは、案件ごとに条件が異なることがあります。

報酬を確認するときの項目

  • 出演料・収録料はいくらか
  • 収録時間や拘束時間はどの程度か
  • 交通費やスタジオ費を誰が負担するか
  • 事務所の手数料がどのように扱われるか
  • 追加収録や修正の報酬はどうなるか
  • 音声をどの媒体・期間・地域で使用するか
  • 二次利用や再利用の条件はどうなるか
  • 報酬の支払日はいつか

金額だけでなく、音声の使用範囲や契約期間も確認しましょう。

声優だけの収入で生活できるとは限らない

声優事務所へ所属したり、作品へ出演したりしても、すぐに声優の収入だけで生活できるとは限りません。

仕事の本数や報酬には変動があるため、アルバイトや別の仕事を続けながら活動する人もいます。

アルバイトをしていることは、声優として失敗していることを意味しません。

生活を安定させながら、レッスン、オーディション、収録へ対応できる環境を作ることが大切です。

声優活動と両立しやすい仕事の条件

  • 勤務日や時間を調整しやすい
  • 急なオーディションや収録に対応しやすい
  • 喉や体へ大きな負担がかからない
  • 生活費と活動費を確保できる
  • 職場との連絡や欠勤ルールが明確である

ただし、声優活動のために勤務先へ無断で遅刻・欠勤することは避けましょう。

現在の生活を維持できる計画を立て、勤務先や事務所との約束を守ることも必要です。

フリー声優として活動する方法

声優事務所に所属せず、フリーで声の仕事を受ける方法もあります。

フリーの場合は、演技や収録だけでなく、仕事の募集、依頼者との連絡、契約、請求、納品まで自分で対応します。

フリー声優が自分で行うこと

  • プロフィールとボイスサンプルの作成
  • 仕事の募集や営業
  • 依頼内容と納期の確認
  • 報酬や使用範囲の相談
  • 台本や固有名詞の確認
  • 収録と音声データの納品
  • 請求書や入金の管理
  • 実績公開の許可確認
  • 確定申告などの事務

依頼を受ける前に、少なくとも次の内容を文章で確認しましょう。

フリーで受注する際の確認例

作品・用途/台本の文字数/希望する演技/納品形式/締切/修正回数/報酬/支払日/実績公開の可否/音声の使用期間と範囲

口頭の約束だけで進めると、報酬、修正回数、利用範囲などについて認識が食い違う可能性があります。

宅録の仕事に必要なもの

自宅収録を求められる仕事では、マイクだけでなく、静かな録音環境や音声編集の基本知識も必要です。

  • パソコンまたは録音機器
  • マイク
  • 必要に応じてオーディオインターフェース
  • 音を確認できるヘッドホン
  • 録音・編集ソフト
  • 生活音や反響を抑えられる場所
  • データを送受信できる通信環境

高価な機材を買えば、必ず仕事が取れるわけではありません。

まずは応募先や依頼者が求める音質、ファイル形式、納品条件を確認しましょう。

オーディションへ提出する音声の録り方については、声優オーディションのボイスサンプルはどう録る?セリフの選び方・収録方法・NG例で詳しく解説しています。

声優に向いている人の特徴

声優に向いているかどうかは、声の高さや見た目だけで決まりません。

次のような特徴は、声優を目指すうえで生かしやすいと考えられます。

人や物語を観察することが好き

人物の話し方、表情、姿勢、相手との距離を観察できる人は、役作りへ生かせます。

アニメだけでなく、映画、舞台、小説、日常会話など、幅広い表現に触れることも役立ちます。

指摘を受けて試し直せる

レッスンや収録では、自分が準備した演技と異なる指示を受けることがあります。

最初の演技を否定されたと受け取るのではなく、別の表現を試せる柔軟さが必要です。

地道な練習を継続できる

声優の練習は、派手なセリフを演じることだけではありません。

台本を読む、発音を確認する、録音を聞き直すなど、目立たない練習を続ける必要があります。

連絡や時間を守れる

締切、集合時間、提出形式などを守ることは、演技力と同じように仕事の基本です。

連絡を放置したり、確認せずにデータを提出したりすると、制作へ影響する可能性があります。

不合格後も改善を続けられる

オーディションは、努力した人が必ず一度で合格する仕組みではありません。

役柄、年齢、声質、作品の方向性などによって、結果が変わります。

不合格を人格の否定と考えず、確認できる準備を改善できる人は、挑戦を続けやすくなります。

人見知りでも声優を目指せる?

人見知りだから、声優になれないと決まっているわけではありません。

ただし、声優は一人でマイクへ向かうだけの仕事ではありません。

  • 共演者との掛け合い
  • 演出家やスタッフとのやり取り
  • 事務所への連絡
  • オーディションの面接
  • イベントや舞台への出演
  • 依頼者との打ち合わせ

社交的な性格になる必要はありませんが、必要な情報を伝える、相手の話を聞く、分からないことを確認する力は必要です。

短いあいさつや報告から練習し、仕事に必要なコミュニケーションを身につけましょう。

声優に向いていないと決めつけなくてよい特徴

次の特徴があるだけで、声優を諦める必要はありません。

  • 自分の声が好きではない
  • 声が高くない、低くない
  • 最初は滑舌がよくない
  • 演技経験がない
  • 人前で緊張する
  • 地方に住んでいる
  • 10代から始めていない

一方で、現在の課題を無視してよいわけではありません。

録音、レッスン、応募を通じて、改善できる部分と、自分の強みとして生かせる部分を確認しましょう。

声優を目指す人の1年間の行動例

「いつか声優になりたい」と考えるだけでは、何から始めればよいか分からなくなります。

最初の一年を、次のように区切る方法があります。

期間 行動例
1~3か月目 自分の声を録音し、進路、予算、目指す仕事を調べる
4~6か月目 演技・発声を練習し、体験レッスンや説明会へ参加する
7~9か月目 写真、自己PR、ボイスサンプルを準備する
10~12か月目 条件の合うオーディションへ応募し、結果を振り返る

最初から一年以内のデビューだけを目標にする必要はありません。

自分の声を録音できた、進路を比較できた、初めて応募できたなど、行動を段階ごとに確認しましょう。

声優を目指すときに避けたい行動

生活費を考えずに仕事や学校を辞める

声優を目指すために時間を作ることは必要ですが、収入をすべて失うと、学費や交通費、応募費用を用意できなくなる場合があります。

現在の生活を維持しながら挑戦できる方法を先に検討しましょう。

一つの学校や養成所へすべてを任せる

授業へ出席しているだけで、事務所所属やデビューが保証されるわけではありません。

レッスン外の練習、録音、作品研究、応募準備も必要です。

声色の数だけを増やす

高い声、低い声、子どもの声を出し分けても、人物の考えや相手との関係が伝わらなければ、演技としては不十分です。

声色よりも、人物の目的や感情の変化を考えましょう。

SNSの評価だけで実力を判断する

投稿した声へ多くの反応が付いたとしても、収録現場で求められる演技や対応力と同じとは限りません。

反対に、反応が少ないから声優に向いていないとも限りません。

レッスン、オーディション、依頼者からの具体的な指摘も参考にしましょう。

合格を理由に高額契約を急いで結ぶ

「今契約しなければ合格を取り消す」「借金しても将来回収できる」などと言われた場合は、その場で決めないようにしましょう。

活動内容、追加費用、解約条件を確認し、家族や第三者へ相談してください。

声優になるために上京は必要?

東京や都市部には、声優事務所、養成所、録音スタジオ、制作会社が集まっています。

そのため、目指す事務所や仕事によっては、都市部へ通えることや転居できることが条件になる場合があります。

ただし、未経験の段階で、進路や予算を決めずに上京する必要はありません。

まずは次の点を確認しましょう。

  • 応募したい事務所や養成所の所在地
  • レッスンや収録へ通う頻度
  • 地方校やオンラインレッスンの有無
  • 引っ越し後の家賃と生活費
  • アルバイトや仕事を確保できるか
  • オーディション時だけ移動する方法が現実的か

地方で練習や情報収集を進め、具体的な所属先やレッスンが決まってから転居を考える方法もあります。

声優になるまでに何年かかる?

声優になるまでの期間は一律ではありません。

未経験から養成所や専門学校で複数年学ぶ人もいれば、一般公募へ合格して早い段階で作品へ参加する人もいます。

ただし、早く出演できたことと、声優の仕事を長く続けられることは同じではありません。

期間だけを比べるのではなく、次の段階を進めているか確認しましょう。

  1. 練習を続けられる
  2. 第三者から指導を受けられる
  3. 応募に必要な写真や音声を準備できる
  4. 条件の合うオーディションへ応募できる
  5. 合格後の契約や仕事へ対応できる
  6. 一度の出演後も活動を続けられる

声優になるための最終チェックリスト

項目 確認する内容
目標 アニメ、ゲーム、吹き替え、ナレーションなど、目指す仕事を考えたか
進路 養成所、専門学校、大学、独学、一般公募を比較したか
予算 学費だけでなく、交通費、写真、録音、生活費を計算したか
練習 録音を聞き、発声、滑舌、演技の課題を確認しているか
応募準備 写真、自己PR、ボイスサンプルを用意できるか
募集確認 年齢、締切、所属条件、合格後の費用を確認したか
生活 仕事、学校、家庭と両立できる計画になっているか
契約 報酬、使用範囲、契約期間、解約条件を確認できるか
継続 一度の不合格後も改善を続けられる環境があるか

声優になる方法に関するよくある質問

未経験でも声優になれますか?

未経験者を対象にした養成所、専門学校、スクール、一般公募はあります。

ただし、未経験可は、練習や準備をしなくても合格できるという意味ではありません。

録音、台本分析、発声、応募書類など、現在できる準備から始めましょう。

声優になるために専門学校は必須ですか?

専門学校の卒業は必須ではありません。

養成所、大学、一般公募、独学と単発レッスンなど、複数の方法があります。

ただし、独学の場合は演技の問題点を判断しにくいため、定期的に第三者から指導を受ける方法も検討しましょう。

声優養成所へ入れば事務所に所属できますか?

養成所へ入所しても、所属が保証されるわけではありません。

進級審査や所属審査があり、一部の受講生だけが所属段階へ進む場合があります。

声に自信がなくても声優を目指せますか?

自分の録音された声を、最初から好きになれない人もいます。

声の好みだけで判断せず、聞き取りやすさ、台本の理解、演技、指示への対応を確認しましょう。

低い声や普通の声でも声優になれますか?

声優の仕事で求められるのは、高いアニメ声だけではありません。

自然な会話、落ち着いたナレーション、大人の役、吹き替えなど、さまざまな声が使われます。

無理に声を作るより、自分の声で自然に演じられる範囲を把握しましょう。

何歳まで声優を目指せますか?

声優を目指すこと自体に共通の上限年齢はありません。

ただし、養成所やオーディションごとに応募可能な年齢が定められる場合があります。

年齢条件を確認し、自分の経験が生かせるナレーション、朗読、吹き替えなども検討しましょう。

30代から始める場合の現実的な進路は、30代から声優を目指せる?未経験で始める方法・費用・現実を解説で詳しく解説しています。

働きながら声優を目指せますか?

夜間・週末の養成所やスクール、自宅練習、一般公募などを組み合わせる方法があります。

ただし、レッスン時間だけでなく、通学、台本準備、録音、オーディションへ使う時間も必要です。

声優になるために東京へ引っ越すべきですか?

目指す事務所や収録の条件によっては、都市部へ通えることが求められます。

しかし、進路が決まる前に引っ越す必要はありません。

学校、養成所、応募先、生活費を調べ、具体的な目的ができてから判断しましょう。

声優オーディションには何を用意しますか?

応募フォーム、履歴書、バストアップ・全身写真、自己PR、セリフ、ボイスサンプルなどを求められる場合があります。

必要なものは募集によって異なるため、募集要項を最優先してください。

応募写真については、声優オーディションの写真はどう撮る?服装・髪型・全身・バストアップの撮影方法も参考にしてください。

自己PRでは何を話せばよいですか?

自分の強みを一つ示し、その強みが分かる具体的な経験と、声優活動へどう生かすかを伝えます。

「明るい」「努力家」といった言葉だけで終わらせず、実際に行ったことを加えましょう。

自己PRと自由セリフの作り方は、声優オーディションのセリフはどう選ぶ?審査で伝わる台本・自己PRの作り方で解説しています。

声優オーディションの合格後にお金が必要なのは怪しいですか?

養成所への入所や育成契約など、合格後に費用が必要な募集もあります。

費用があることだけで怪しいとは断定できませんが、予想外の高額契約を急かされた場合は注意が必要です。

具体的な活動内容、総額、追加費用、返金・解約条件を書面で確認しましょう。

一般公募と怪しい募集の見分け方については、未経験でも応募できる声優オーディションとは?一般公募の探し方と怪しい募集の見分け方も参考にしてください。

最初から高価なマイクは必要ですか?

練習を始める段階では、スマートフォンで自分の声を録音できます。

ボイスサンプルや宅録案件へ応募する段階で、募集側が求める音質と現在の環境を確認してから機材を選びましょう。

声優になるまで何年かかりますか?

進路、練習経験、応募先によって異なります。

短期間で作品へ参加できる場合もあれば、養成所や学校で複数年学び、所属審査へ挑戦する場合もあります。

年数だけでなく、練習、応募、所属、仕事の獲得という段階を進めているか確認しましょう。

まとめ

声優になるために、国家資格や全員に共通する必須ルートはありません。

未経験から目指す方法には、声優養成所、専門学校、大学・短期大学、民間スクール、一般公募オーディション、独学や自主制作などがあります。

養成所や専門学校へ入ることと、声優事務所へ所属すること、実際に仕事を得ることは、それぞれ別の段階です。

進路を選ぶときは、知名度だけでなく、授業内容、所属審査、最近の進路実績、通学時間、契約、年間の総費用を確認しましょう。

声優を目指す費用には、学費だけでなく、交通費、写真、ボイスサンプル、追加レッスン、生活費なども含まれます。

無理な借金や、生活費を考えない退職・上京を先に決めるのではなく、現在の生活を維持できる範囲で挑戦を続けることが大切です。

声優に必要なのは、特徴的な声だけではありません。

台本を理解する力、相手の言葉を聞く力、発声、滑舌、演技、修正指示への対応、時間や締切を守る力も求められます。

オーディションでは、募集要項を最後まで読み、写真、自己PR、セリフ、ボイスサンプルを指定どおりに用意しましょう。

合格後も、事務所所属、養成契約、作品出演など、何に合格したのかを確認する必要があります。

費用、契約期間、報酬、活動内容、音声や写真の使用範囲を理解してから承諾してください。

声優事務所へ所属した後も、毎回のオーディション、台本の準備、収録、連絡、体調管理を続ける必要があります。

声優の仕事は、アニメだけでなく、ゲーム、吹き替え、ナレーション、企業動画、朗読、音声案内など幅広くあります。

年齢や現在の声だけで自分の可能性を決めつけず、自分の経験や表現を生かせる分野を探しましょう。

まずは自分の声を録音し、短い台本を読み、目指したい仕事と使える予算を整理することから始められます。

声優になることだけを最終目的にせず、声の仕事を続けるための演技、生活、契約、信頼を少しずつ積み重ねていきましょう。


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参考資料・参照サイト

本記事の作成・内容確認にあたり、以下の業界団体および公的機関の公式情報を参考にしています。

参照日:2026年8月5日

※養成所、専門学校、声優事務所、オーディションの応募条件、費用、年齢制限、契約内容は、募集先や年度によって異なります。申し込みや契約を行う際は、各運営元の公式サイトと最新の募集要項を確認してください。

※本記事は上記の公式情報を参考にしながら、未経験者が声優を目指す際の進路、費用、応募準備、デビュー後の流れを独自に整理・解説したものです。

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